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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 英国の鉄道の異文化体験(2)(異文化コミュニケーション/鈴木 右文)

英国の鉄道の異文化体験(2)(異文化コミュニケーション/鈴木 右文)

10/03/26

以前、イギリスの鉄道の説明をしましたが、
今日はその続きを話そうと思います。
イギリスの鉄道は、良くない部分も多いのですが、私としては、
少し出来の悪い、欠陥があるものを、愛情を持って見ている、
という姿勢を感じてもらえると嬉しいです。
日本では、かゆいところにも手が届くサービスが色々なサービスの
特徴なのですが、ヨーロッパ的な目で見ると、世話をかけ過ぎている、
大人に向かって子供扱いをしている、というようなところがあって、
気分の差がサービスのあり方にも反映しているのだな、
と理解していただけると嬉しいです。


■英国では、突然の故障が頻繁におこる

私の学生さんによくある例なのですが、
向こうでは突然色々な故障があることがあります。
予定されてないところで列車が打ち切りになって、
「別の列車に乗り換えろ」、あるいは、「申し訳ないけどストップしたから、
次の駅まで代行バスに乗り換えてくれ」とか突然言われることがあります。
もちろん、planned workといい、予定されていて
事前にアナウンスされていることもありますが、
そうでないこともいっぱいあって、学生さんはパニックになるのです。
列車の中で、もの凄く早口のアナウンスが、マイクを通して伝わってきて、
もう何が何だかさっぱり分からないということがよくあるようです。
突然の故障は、日本でもないことはないですが、
イギリスでは頻繁にあります。しかし、そういうところで、
それを何とか切り抜けると、学生さんも自信がついたりするので、
列車の故障はいいことではないですが、そういう機会に出会ったら
「いい体験だね」と私は言っています。


■乗車ホームの変更に気をつけよう

列車がどこのホームから出るという情報は、普通電光掲示板に出ます。
10分~15分くらい前になると、どこの番線に入るかがわかることに
なっているのですが、残念ながら一旦出てしまって列車が入るまでに
あと4、5分というタイミングで、変更になるということがあるのです。
お客さんが、もう既にそのホームに行っているのに、
そのホームの上でアナウンスがあって、急遽ホームが
変更になることがあるのです。変更は、色々なホームで
経験しましたが、お年寄りからお子さん連れにいたるまで
スーツケース抱えて、もう集団で走って移動することが、時々あります。
これには、気を付けておいて欲しいです。
長距離列車で乗り遅れたりすると大変ですので、いつも、
どのホームから列車が出るかということに注目しておいてください。
一旦掲示板に出ても、最後まで目を離さないでおくということが大切です。
気が抜けませんが、慣れて来ると、こういうふうに
振り回されるのが快感になってくる部分もあります。


■ホームの場所に気をつける

ロンドンの地下鉄でも、車掌さんのアナウンスの
仕方によっても、全然何を言っているのか分からないことがあります。
気を付けて耳をそばだてているのに、
全然聞こえないこともあって、気が抜けません。
外国人が、英語を聞いているかもしれないということを
頭に入れていただけるといいかと思います。
もしかしたら、日本の地下鉄も、外国人にとっては
聞き取りにくいアナウンスなのかもしれません。

また、日本でも昔よくあったと思うのですが、電光掲示板に
何番線と出ても、同じレールの上で、同じホームの上の端っこと端っこで
別々の行き先の列車が離れて止まっているということがあります。
日本でも、かつてローカル線でよくあった光景なのですが、
間違えて乗ってしまう学生さんもよくいます。
しかも、片方が回送列車で、中に入ったら電気が落ちてしまって
車庫の中に連れられて行った学生さんがいたりします。
寝過ごして最終、終着駅まで行ってしまうことは
日本でもありますが、気を付けないといけません。


■イギリスの列車のドア

他にも、日本と違う、異文化だなと思う点がいくつかあります。
まず日本では、ドアは自動に開け閉めされるのが当然です。
東北や北海道では、暖房の暖気を逃さないために、
ボタンを外から押して開けるという形式を冬だけとっていますが、
それと同じ形式のものが、イギリスにはたくさんあります。
イギリスには、自動ではなくて、昔ながらのドアを、ハンドルを
手で引っ張って開けるというタイプのものがあるのです。
未だに長距離列車に、手で開けるタイプのドアが残っているのですが、
走行中に内側から開けると危ないから、
外側からしか開かないように出来ているのがあります。
列車が止まってから、窓をググググッと降ろして
外に手を出して、列車の外側のハンドルを
ガチャっと回して開けるという形式の列車もあります。
特に、エジンバラ方面の列車に多いのですが、
これを知らないでおくと、目的地の途中駅に着いて、
着いたな、開かないな、どうしたのだろう、
という間に列車が出てしまうということがあります。
学生さんが、何人か失敗しています。
ドアはたくさんあるので、外で鉄道員が開けてくれたりしません。
これは、知っていると何とかなるのですが、知らないと本当に大変です。

ドアだけでも、このように大きな差がありますが、
もう1つドアで差があることがあります。
日本とドアを締める、そのエアのプレッシャーが違うので、
すごい勢いで閉まってくるので、挟まれないように
気を付けて欲しいなということがあります。
特に地下鉄のロンドンチューブでのドアの閉まる勢いは
すごいです。しかも、一旦閉まったドアを開けることを
滅多にしてくれないので大変です。
例えば、数珠つなぎで同じグループの学生さんが乗り込んでいて、
途中で閉まってしまい、さようなら、ということが時々起こります。
ドンドン叩いても、変質者が叩いている
としか思ってくれないので、開けてくれません。
そこで、恥ずかしい話ですけど、学生さんには、
「手を繋いで乗れ」と言っています。
「それが恥ずかしかったら、途中でひどい目にあった時に、
その次どこで集合するかという打ち合わせをして、
いつも歩き回れ。」と言っています。

結局、教訓としては、何でも日本と同じだという感覚は
いけないのだということです。日本では、車掌さんが
丁度乗り口とホームの間を人がいないか確認して、
音を鳴らしてやっと閉めますが、イギリスでは、
車掌さんは見ているのでしょうが、もうここで諦めてよ、
という形で確固として開けないことが多いです。
不思議なことに、あの運営で、
本当によく事故が起こらないものだと思います。


■ロンドンの地下鉄

ロンドンは、世界で初めて地下鉄が出来たところですし、
イギリスは鉄道の発祥地ではありますが、
日本の東京メトロのようなものを想像したらいけないということは、
ロンドンで地下鉄を使ったことがある人は皆さんご存知だと思います。
ロンドンの地下鉄も、途中で運休になったり、
間引きになったりすることがよくあるのです。
運営している側は、多分時刻表を持っていると思いますが、
我々利用者が見られる時刻表はまずありません。
オンラインで調べようと思えばあるのでしょうが、
時刻表があってもほとんど役に立ちません。
朝のラッシュ時間帯に、普段3分おきに来ているはずの電車が
20分来ない、ということがざらに起きます。

また、気を付けて欲しいこととして、
日曜祭日に営業停止になる駅があります。お客さまの関係か、
官公庁の関係かよく分かりませんが、その駅で止まらないのです。
日曜はclosed、という駅があるのです。それも、日本の常識でいえば、
「何で止まらないんだ」と困ることもあると思いますが、
色々資料を調べていかれるのがいいと思います。

分野: 鈴木右文准教授 |スピーカー:

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