QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

過去の記事詳細

QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > COP15について(マーケティング/出頭 則行)

COP15について(マーケティング/出頭 則行)

09/11/23

■COP15とは

最近、新聞紙面をにぎわしていると思うのですが、
COP15は、12月7日から18日にかけて、
デンマークの首都のコペンハーゲンで開かれます。
COP15は、正式な日本語では、
地球温暖化対策各国締約会議と言われています。
Conference of partiesの頭文字をとって、COPと言います。

ニュースで聞くと、気候変動の会議をしているグループと
とられがちですが、今、気候変動が一番関心を浴びているからであり、
実際いくつかの別のCOPが流れています。
例えば、貧困撲滅や生物多様性のCOPもあります。
COPは、年に1回開かれて、COPの次に書かれる番号で
何回目と表しています。
年に1回の開催ですから、何年目と数えることもできます。
今年でCOP15なので、12月でもう15回目ということです。


■COP15の重要性

COP15に関して言うと、COP3という会議がありました。
COP3は、大変歴史的に重要な会議といわれていて、
京都で開かれ、この時に京都議定書が制定されました。
京都議定書は、2012年までの温暖化対策、つまりCO2削減策でした。
CO2削減策の枠組みを制定したことで、
歴史的には非常に重要な会議でしたが、今度のCOP15では、
2013年から20年までの枠組みを話し合うことになります。
京都に次ぐ、同じレベルの非常に重要な会議が開かれるのです。
COP3の時とは、全く状況が違っていますし、
各国の立ち位置も変わってきています。

なぜ、COP(conference of parties)と言うかといいますと、
皆、この会議は、国連のもとで、国の代表が
話し合うと思っているかもしれませんが、実を言うと、NPOやNGOなど、
たくさん国をまたいだ団体も参加します。
彼らのことを何と呼んでいいか分からないので、「parties」と呼び、
会議を「conference of parties」として、その頭文字をとって、
COPということになったのだと思います。

NPOやNGOも参加して、国連が主軸となっています。
国連も、NPOの親玉みたいなものですからね。
COP15、に関しては、鳩山首相がどこよりもいち早く、90年比にして、
日本は2020年までに、CO2を25%削減しますよと言っています。
この数字は、「各国が協調してくれるならば」という条件付きですが、
条件の部分があまり語られないで、25%というのが一人歩きしています。
当然ながら、各国の注目と賞賛を浴びて、
さすがのイニシアチブだと言われました。
EU辺りは、拍手喝采でした。
アメリカは、ちょっとええ、というような態度でもありました。


■CO2削減は賛否両論を含む問題

日本国内でも、賛否両論あるのですが、産業界の一部が強く反発しています。
産業界の負担が増えるということになってきますから。
産業界は、「CO2削減は、日本は一番進んでいる。
もう乾いた雑巾状態なのに、更に絞れと言うのか。
これ以上のCO2削減が非常に困難なのと、実際にCO2を
今、排出している最大の国がアメリカで、次が中国で、
そこに規制をかぶせないと実態がないのではないのか。
あまり過大な削減率を公約してしまうと、国力が疲弊する。」と言っています。

国内でもそのように賛否両論があるので、国際レベルだと更に、
コンセンサスが取りにくい状況になっています。
特に途上国の中でも、BRICsといわれる急速に産業化、
工業化を進めている新興市場からの反発が大きいです。
彼らは「温暖化は、何年かの蓄積で行われたことで、
石油をふんだんに使って豊かになった先進国のつけを、
我々、BRICsや途上国に回すのはおかしいのではないか。
温暖化に一番貢献したところがつけも払ってよ。」と言っています。
特に中国はそういうふうなことを大きく言います。


■CO2排出が多い国の姿勢

特に中国は、環境に関しては非常にこう、センシティブになり始めていて、
決して環境に無関心な国ではないのですが、政治的には途上国を
引っ張っていく役割を担おうとしているので、とてもこの削減に
踏み出した公約をするという立場はとれないということがあります。
一方、アメリカも大変に消極的でした。
過去にも、アメリカは京都議定書に参加しませんでした。
アメリカは、大変批判を浴びました。アメリカは、京都議定書を
非常に実態のないものにした張本人の国なのです。


■オバマ大統領への期待

しかし、オバマ大統領は環境問題に真剣に取り組むということを公約しました。
グリーンニューディール政策をとることを、公約を世界に発信しています。
それからほどなくして、ノーベル平和賞というのを受賞しています。
ただ、「核をなくす」と発言しただけで、彼自身はまだ、
アフガン戦争も、イラクの方も終結をさせていません。
しかし、彼は平和賞を授与されました。
今回のオバマ大統領の受賞は、将来の貢献に対して
受賞がなされたとしか思いようがないので、そういう意味では、
特に北欧はグリーンに厳しい国ですから、
オバマ大統領へのノーベル平和賞受賞も、アメリカを温暖化対策に
積極的に関らせ続けよう、後戻りさせないようにしようという
意志の表れではないかと思っています。
つまり、核問題に加えて、環境問題という分野でも
意識を高めてもらおうとしているのではないかと思います。

分野: 出頭則行教授 |スピーカー:

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ