QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

過去の記事詳細

QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > アメリカ報告1・どっこい生きている(経営学/久原 正治)

アメリカ報告1・どっこい生きている(経営学/久原 正治)

09/09/21

■今のアメリカ

8月に、アメリカのシカゴに行ってきまして、
大学で教鞭をとってきて、今日はその報告をしたいと思います。
シカゴは緯度が、北海道と全く一緒で、
旭川位の涼しい気候で、福岡が暑く感じます。
アメリカに行った感想ですが、世界同時不況でも、
アメリカはとんでもない国というか、アメリカは
去年と全然変わっていないのではないかなと思いました。
つまり世の中では、大不況とか言っていますが、
アメリカ人は相変わらず楽しく過ごしているし、非常に前向きだと感じました。
我々がテレビで見る映像とは違い、少なくともシカゴでみる限りは、
浮浪者が溢れているとか、職に困っている人がウロウロしているとか、
銀行はギャングに襲われているとか、そういうことは全くありませんでした。
アメリカは、やっぱり前向きに生きていました。


■国家社会主義者オバマ

しかし、このアメリカの前向きさはオバマの影響ではなさそうです。
「チェンジ」を唱えるオバマは、アメリカの色々なことを
大きく変えていく人だと皆さんにご紹介した手前、
シカゴでオバマの評判を、現地の人に聞いてみると、
オバマの人気が低下していることがわかりました。
ある人は、「オバマはヒットラーのようだ」とも言っていました。

その理由は、金融機関を救済するのが一時的な緊急策のはずが、
なかなか救済が終わらないからです。
また、そうしている内に、彼が健康保険法案を出したからです。
これまでアメリカは、健康保険がない貧しい人が随分いたのですが、
それを皆、健康保険に入れるようにしようと発言したことで、
オバマはアメリカの保守主義者の大反発を買っているようです。
アメリカで、福祉政策が何故不人気かというと、
やはりアメリカ人は自由なオプションを非常に
重視する国民だからだと思います。
国家が皆に同じような健康保険を付けるようなことは、
国民の自由な選択を妨げることに繋がると一般の人は考えています。
アメリカ人は自由を非常に大事にしていて、
そのための機会の平等は認めるけれども、
結果として皆イコールにすることは、
社会主義のようなものだだと考えているようです。


■取り付け騒ぎかはたまた

シカゴを見てみますと、お金があるところにはお金があり、
レストランなどは、週末は並んで入れません。
ディプレッションだといえば、レストランに来るお客さんは減り、
店が潰れているのが普通だと思っていたのですが、
去年と全く変わりなく、大繁盛していました。
ここのところが、日本と大きく違います。
シカゴでは、夕方、いっぱい人が並んでいるから、
何か銀行の取り付けでも起きているのかなと思ったら、
レストランに入りきれなくて順番を待っているということでした。
そのように、街全体が、皆さん楽しく、食事はレストランで食べるし、
飲み屋なども非常に流行っていて、全然不景気という感じがしませんでした。


■勘違いのエコブーム

今回行って、面白いと感じたのはエコブームでした。
オバマが大統領になり、グリーン革命を始めたということで、
エコが流行っていました。
今回のシカゴ滞在で、去年と一番違うのが、自転車がものすごく増えたことです。
道を自転車がバンバン走っているということが、まず1つ目立ちました。
しかし、車をやめてお金をあまりかけないようにしようということではなさそうです。
車は持っているけれども、これからはグリーン革命だということで、
新しい、割と高い自転車を買って、それに乗って通勤したり
ちょっと遊びに行ったりして、一種のファッションになっているようでした。

面白いのは、アメリカ人は自転車に乗り慣れておらず、
自転車道路はないので、自動車道路を自動車と
同じスピードでガンガン走ってしまい、交通事故が非常に多いそうです。
だから彼らは自らのオウンリスクでリスクとっているようですが、
それは全体として交通事故を増やすような結果になっています。
普通に考えると、不況だから、皆自動車を自転車に乗り換えた
と思うのですが、先程言ったようにそうではなくて、交通に混乱が生じているようです。


■今のアメリカのMBAは景気が良い

アメリカでは、景気が若干落ちると、
「仕事がなかなか見付かりにくくなるので、
逆にいいチャンスだからMBAに行こう」という若い人が増えています。
私が行っている大学院では、もう非常に景気がいいそうです。
MBAの学生が急増してしまったので、
先生たちも何かいわゆるホクホク顔という感じでした。
私も何回も役職の先生達から食事に連れて行ってもらいました。
世間の不景気とは逆に大学、MBAコースは景気が良いということです。
今のうちに、MBAを取れば、将来2年後位に
景気が回復したらすごくいい仕事があるだろうということで、
若い人たちがものすごく前向きに勉強しています。
日本は不景気となると、逆にMBAにも人が来なくなって
学生集めがなかなか難しいのと比べると、アメリカはやはり活力があります。


■前向きなアメリカ

私は映画が好きで、今回も映画を色々見てきました。
その中でも、タランティーノというアメリカの
有名な若い映画監督の作品が人気でした。
タランティーノ監督は、日本の影響を非常に受けている監督で、
日本の漫画や日本のやくざ映画が大好きなのですが、
今、アメリカでは、彼の新しい映画
「イングローリアス・バスターズ」という映画が大人気なのです。
タランティーノ監督のお母さんがインディアンの血を引いていて、
監督自身が西部劇に非常に興味があり、今回の映画では、
ナチスとユダヤ人の争いを西部劇仕立てにする試みをしています。
映画では、ユダヤ人の愚連隊みたいな人たちが、
ヒットラーとゲーリック(Lou Gehrig)とゲッペルス(Paul Joseph Goebbels)と
ボルマン(Martin Ludwig Bormann)と、皆集まったところを襲って
皆殺しにして、結果としてナチスが滅亡して世界に平和が訪れる
というやや荒唐無稽の話を、タランティーノらしく描いている作品です。

そのような映画もアメリカ人は皆で楽しんでいたりして、
アメリカは非常に前向きでした。
日本だけがどういうわけか、非常にこう沈んでしまって
後ろ向きになっていて、まずいなと思います。

分野: 久原正治教授 |スピーカー:

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ