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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 英国の学校(異文化コミュニケーション/鈴木 右文)

英国の学校(異文化コミュニケーション/鈴木 右文)

09/08/24

■イギリスの学校について

今日は、イギリスの学校について、お話します。
日本では、6・3・3制などと言いますが、
イギリスはそういう単純なくくりではないので、
イギリス生まれのイギリス育ちでない人間にとっては
説明が難しいのですが、頑張ってお話をさせて頂こうと思います。

いわゆるどこで区切れるかという話などをして、
全体を網羅する形で話すと時間は足りなくなるし、
そこまでの知識もなかなか得にくいということもあります。
日本でも、6・3・3制といいましても、
現在では、小中一貫校や中高一貫校があり、
高校卒業した後の学校は何年制であるのかというのも
バラバラで、飛び級もあり、全体の制度をまとめて話すのは、
本当に専門の人でないとわからないことが多いと思います。
イギリスの学校について話すとしても、
正確に全て網羅してとはできませんので、
この辺りは異文化を勉強する時には大変だなと思うこの頃です。


■教育の枠組み

初等教育、中等教育、高等教育と日本語でよく言いますけども、
そういう枠組みでは、向こうには、初等教育は小学校に当たって、
高等教育は大学以降に当たります。
そして、その間に入る、日本だと中学、高校にあたる中等教育も
向こうにあるので、その3つ位に概念的には分けてはいいと思います。
小学校は、日本と大体同じようなもので、
primary school(プライマリースクール)と言います。
ちなみに、アメリカでは、
elementary school(エレメンタリースクール)と言います。

その次の、日本でいう中学、高校に当たるところが複雑なのです。
義務教育は16歳までで、小学校を出て
次の学校に通わないといけないのですが、
その16歳の後、大学に行こうとする人は更に2年間あるのです。
もちろん16歳で学校が終わりになる方もあれば、
その先色んな学校に進む人もいますし、
あるいはその16歳が単なる通過点で、
全く同じ学校に通って同じプログラムをとる場合もあるし、
パターンが色々あります。
北米でいう、junior high school(ジュニアハイスクール)、
high school(ハイスクール)というくくりでは分け難く、
それに当たる学校だよ、と説明はできるかとは思いますが。
英語の表現としては、色々な呼ばれ方をしていて、
secondary school(セカンダリー・スクール)、中等学校、
と言えば、用は足りるのではないかと思います。


■GCSEについて

イギリスの義務教育は16歳までで、日本では15歳なので、
日本より少し余計に学ぶ必要があるようです。
仕組みとして面白いのは、日本と違って
義務教育の修了試験というのがあることです。
ただ修了試験と言っても、合格しないと義務教育を
修了したとみなされないというタイプの試験ではなく、
皆が卒業できるものです。
GCSE(General Certificate of Secondary Education)といい、
学業の一般的な証明のようなもののようです。
GCSEでは、大体8科目位の試験を受けるようです。
そこで、どの位のことを達成して
義務教育を終わったのかを、確認できるそうです。


■イギリスのpublic schoolについて

中等教育では、いわゆる公立の学校と私立の学校があり、
特に有名な、public school(パブリックスクール)の話を
少ししたいと思います。
public school(パブリックスクール)といえば、
英語的には公立の学校という訳もできますが、
実はこれは私立の学校です。
一番初めに出来たのは、
確かウィンチェスター(Winchester)だったと思いますが、
名前を聞けばその他にも有名なところがたくさんあって、
ラグビー校(Rugby School)、ハロー校(Harrow School)、
イートン校(Eton College)などの中等私立学校が有名です。
そして、ここは全寮制で、多くが男子校です。
もちろん、女子の学校もあり、中等私立学校の学費は、
すごく高く、私が何人いてもまかなえない位の額です。
非常に有名なところになると、年間で500万円位するところもあって、
もともとは貴族のための学校でした。
ケンブリッジやオクスフォードみたいなところを、
貴族の人が作ったのと同じような形で、
貴族が貴族のために作ったというのが、
中等私立学校の起こりのところが多いです。
ハリー・ポッターの世界を想像してもらえると、
どうしてそんなにお金がかかるのかが、よく分かると思います。
イギリスのpublic school(パブリックスクール)は、
日本よりも学費がかかり、普通の私立学校よりかかります。
公立の学校は、日本と同じで、誰でも入れるようにしてあって、
お金は確かほとんどかからないと思います。


■イギリスの大学について

イギリスの大学の進学率は、大体40%台と言われていて、
日本より少し低い位と言われています。
昔はもっと少なかったそうです。
一番初めに出来た大学が、オクスフォードで、
その後がケンブリッジで、その後、他の大学が出来てきて、
進学率が上がってきたようです。
20世紀始めの頃など、日本と同じで大学に行っている人
というのは、ああ大学ですかという感じだったと思います。
その後、日本でいう新制大学に当たるような色々な大学が
出来てきて、進学率が上がってきたという形です。

日本の場合は、理系では、大学院で学ぶ人は
相当数いるようですが、イギリスにおいては、
どちらかというと、日本の昔ながらの大学院という形で、
いわゆるエリートの人がというところは色濃く残っています。
アメリカの大学院が、その先の研究者になるための
基本的な資格を得るためというニュアンスを出しているのと違い、
かなり本格的に学問を修めましょうという形のものが多くて、
例えば、ケンブリッジのドクターを日本人が取ることは、
相当な努力が必要だと思います。

アメリカ、カナダの大学に行くよりも
かなりレベルが高いと私は思っています。
実際、アメリカも含めて世界の大学ランキングでは、
イギリスの有名大学は、私立を中心に上位に名を連ねています。
よくケンブリッジの人が、ハーバード大学と言っても、
ハーバードはうちから出たのだよということをよく言うそうです。

分野: 鈴木右文准教授 |スピーカー:

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