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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 環境対応車のイノベーション (中国ビジネスとイノベーション/朱頴)

環境対応車のイノベーション (中国ビジネスとイノベーション/朱頴)

09/08/18

昨今の世界同時不況から脱するには、自動車産業が
今後の鍵を握っていると言えます。
特に環境に配慮したものがこれからは主流になっていくでしょう。
その大きな背景の1つとして挙げられているのが、環境政策における動きです。

特に最近内外で注目されているキーワードとして、
グリーン・ニューディールと、環境とエネルギー問題があります。
これはオバマ大統領が言った言葉ですが、
彼は演説の中で、太陽、風力、大地のもたらすエネルギーで
自動車を走らせ、工場を稼働させる、
再生可能エネルギーの生産を今後3年で倍にする、
延べ4,800キロメートルの送電網を作る、
あるいは10年内に1,500億ドルを投資し、
500万人のグリーンカラー・ワーカーズを創出するなど
とても大きな目標を挙げております。
これに対しては賛否両論ありますが、
グリーン・ニューディール政策はアメリカ経済が抱えている問題に対する
アメリカ政府の取り組みとして解釈する必要があるでしょう。
要するに環境問題のみならず、
アメリカ経済が抱えているエネルギー問題、
景気問題といった枠組みの中で、
ニューディール政策への対応を企業或いは各国政府は考える必要があるでしょう。

世界最大の自動車メーカー、ゼネラルモーターズが
連邦破産法11条の適用を申請し、事実上経営破綻した
2009年の6月1日はアメリカの自動産業にとって
歴史の転換点となりました。
GMの破綻は、大型車依存のアメリカ自動車市場の
凋落を示す一つの象徴になったのでしょう。
2001年当時日本の自動産業の関係者は、
あれだけの利益を出しながら、なぜ環境対応が出来ないのかと、
痛烈にビッグスリーを批判しました。
90年代、GM、フォードの経営者は
環境技術のような非常にお金のかかる分野に投資するよりも、
むしろ利益率の高い大型車の生産と販売に集中し、
社内で開発されてない環境技術は外部調達するという
戦略をたてていました。
その背景には、おそらく石油価格は上がらないという予測があったと思われますが、
予想に反し2007年から2008年にかけて投資マネーが流れ込んだ結果として、
ガソリン価格が急騰しました。
その中で利益率の高い大型ピックアップトラックあるいはSUVなどは
燃費が悪いというイメージがあり敬遠されるようになりました。
一方、小型車の品揃えも悪く、環境対策を後回しにした結果として、
ビックスリーの収益は大幅な赤字に転落しました。
従来の構造の中で目先の利益を優先した結果です。
今年の2月の販売台数は、前年度の同期と比べ40%減少し、
その周辺産業、例えば鉄鋼、硝子、化学製品、ゴム等の
素材産業に対して非常に悪い影響を及ぼしています。
アメリカの調査会社JDパワーの予測によれば、
2009年のアメリカ自動車販売はさらに13%減少し、
1,100万台止まりになると予測していますが、
これは82年以来の最も低い水準となります。

こうした中、最近の明るいニュースは、
5月にフルモデルチェンジしたハイブリット車のプリウスです。
発売からわずか1ヶ月で受注18万台、
今注文しても2010年1月まで待たないといけない大ヒット商品です。
ただ、これは日本のトヨタの話ですが、
アメリカの自動車メーカーは不況の中で、
経営不振に陥ってしまいました。
さらに環境問題への対応も迫られています。
先程説明したグリーン・ニューディール政策は、
まさにこの大きな背景としてこれから注目されるということなのです。

アメリカ政府は、窮地に陥ったGMとクライスラーに対し、
環境対応車の技術開発加速を条件に、
今後数兆円の緊急救済支援を行う予定です。
ニューディール政策の中で、オバマ氏は電気自動車に近い
プラグイン・ハイブリット車を
2015年までに100万台普及させるという方針を出しています。
GMなどアメリカ自動車メーカーは、
ハイブリットあるいはガソリン車に関しても、
日本企業に勝てないということを分かっているので、
電気自動車の開発に非常に力を入れています。

分野: 朱穎准教授 |スピーカー:

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