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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > MITの経済インパクト(1) (産学連携マネジメント/高田仁)

MITの経済インパクト(1) (産学連携マネジメント/高田仁)

09/07/13

今日は、産学連携でも有名なアメリカ・ボストンのMITの経済インパクトについて話をします。

今年2月に、カウフマン財団とMITのビジネススクール(スローンスクール)が共同で、
MITの卒業生が創業した企業が、
経済に対してどれほどのインパクトを持つかを調べたレポートを発表しました。
これによると、世界中で25,800のビジネスを生み出し、
それによって330万人もの雇用を創出し、
それらの年間売上総額は約2兆ドルで、
これは世界の国別規模で11番目に相当します。
MITの卒業生が地球規模で果たしている役割は巨大なものだということがわかります。
また、調査結果で興味深いのは、
卒業生が創業する数は、50年代の卒業生よりも、60年代、70年代と高まっています。
つまり、MIT卒業生の起業は年々加速されているということです。

起業の経験値も重要です。1社だけ創業した場合よりも、
複数社を創業した起業家のほうが、
売上規模や雇用創出で貢献度が大きいのです。
1社創業の場合、その売上総額は約1兆円なのに対し、
複数社創業の場合、その売上総額は30倍になります。
産業別では、50年代までは機械や航空機産業の比重が高かったのですが、
60年代〜70年代はエレクトロニクス産業が成長し、
80年代以降は医薬産業の成長が著しいのです。
近年では、バイオ企業の集積による”バイオテク・クラスター“の形成や、
更には、新しいエネルギー関連企業の集積による
”エネルギー・クラスター“の形成が進んでいます。
これらの新しいテクノロジー産業の創出に、MITは大きく貢献しています。

また、留学生の活躍も重要です。
5,000社がMITへの留学生(米国籍以外)によって設立されたと見積もられていますが、
そのうちの半分は本社を米国内に置いています。
つまり、“輸入された起業家”によって設立された会社で、
これらの会社は売上総額で1兆6千億円に達し、
10万人の雇用を創出しています。優秀な留学生を引きつけ、
卒業後に起業し、地域に定着することによるインパクトはたいへんに大きいのです。
日本には現在約12万人の留学生が存在し、
国はそれを30万人に増やそうとしていますが、
実は日本への留学生のほとんどは卒業後に帰国してしまいます。
外国人の就職口が無いからです。国の経済活力を上げるために、
留学生の果たす役割と彼らが定着できる環境形成は今後の日本に不可欠です。

分野: 高田仁准教授 |スピーカー:

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