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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > MITの経済インパクト(2) (産学連携マネジメント/高田仁)

MITの経済インパクト(2) (産学連携マネジメント/高田仁)

09/07/14

前回の続きで、MITの経済インパクトについて話をします。
丁度今年のゴールデンウィークに現地に出張し、
その実態についてインタビューする機会があったので、
そのときに聞いた話を中心に話をします。

まず、ロバーツ教授という中心的な役割を果たしてきた教授について話をします。
彼は、アントレプレナーシップ-センター(E-Center)設立の中心人物です。
73歳ですが現役で、セオリーよりもむしろ実践に基づく教育法の開発や
起業家支援コミュニティ形成において常に新しい試みを行っています。

■ E-Centerの設立と10Kの開始
80年代までのスローン校は、
どちらかというと大企業の生産性向上やサービス効率向上を重視していました。
元々スローン校は、GMの社長を長く勤めた
アルフレッド・スローンの寄附によって設立されたビジネススクールです。
従って、元々はどちらかというと大企業の経営管理手法を中心に
研究や教育が行われていました。
90年にロバーツ教授がE-Centerをスタートさせる際も、
当時Deanであったレスター・サローに
何度も企画書を持ち込んでは起業家育成の重要性について説明し、
ようやく設立が認められたとのことです。
このときに、かの有名なビジネスプランコンテスト
;当初は10K(現在の100Kで10倍の規模になった)をスタートさせましたが、
当時は賞金の原資も無かったため、
ロバーツ教授が知り合いのVCに電話するなどして資金集めを行いました。
ただ、教授はその内容に一切関与せず、
全てのオーガナイズを学生に担わせ、
それが結果的に学生の起業家精神涵養にもつながっています。
現在ではスポンサー企業集めも学生が自主的に行っています。
E-Centerは、活動の拠点としてセンターの一画を提供し、
過去の全ての資料や記録をセンター内に蓄積しているだけなのです。

■ MIT Enterprise Forum
60年代後半に、30人程度のMIT卒業生が集まってスタートした
Young Alumni セミナーを発端に、
研修目的の集まりが全米各地に広がってネットワーク化し、
3年で3,000人の規模にまで成長しました。
これが現在のMIT Enterprise Forumの起源となっています。
現在では、世界中でMIT卒業生による新しいビジネス創出の
インフラとして機能しています。
日本にも、に本MITエンタープライズフォーラムが設立されており、
『起業活動を支援し、地域経済の振興と起業意識の高揚と、
そして地域の活気を喚起することを目的とする』という理念を掲げて、
起業家セミナーの開催やビジネスプランコンテストを開催しています。
また、E-Centerでは、ビジネススクールの学生と工学部の学生が
一緒に学ぶところに特徴があります。
教育課程での技術と経営の融合によって、
新しいハイテクビジネスを生み出しています。
更には、MITのTLOもこの教育の一部に関わって、
大学で創出された知的財産を活用した新ビジネス創出に貢献しています。

MIT卒業生による起業は、
元々MITが有している実学重視という建学の精神も大きな影響を与えているでしょうが、
加えてロバーツ教授をはじめとする
キーパーソンが創ってきた“きっかけ”触媒として機能し、
起業家が生まれ育つコミュニティの形成に重要な役割を果たしてきたのです。

分野: 高田仁准教授 |スピーカー:

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