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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > シリコンバレー2009~TiE CON2009その2(ベンチャー企業/五十嵐伸吾)

シリコンバレー2009~TiE CON2009その2(ベンチャー企業/五十嵐伸吾)

09/07/02

前回に引き続き、シリコンバレーであった
世界最大の起業家の集いTiECONのお話をします。
今日は、東京支部の夕べに、
私が感じたTiECONの印象を交えてお話したいと思います。


■TiECON2009 Japan Nightでのカンワル・レキさんのスピーチ

会場では、懐かしい顔に再びお目にかかることが出来ました。
2009年1月31日に、番組のナビゲーターの
後藤心平さんも駆けつけていただきましたが、
TiE(タイ)の創設者のカンワル・レキさん
:成功起業家で、資産は推定1兆円;に再会出来ました。
以前に番組の中でお話しましたが
カンワル・レキさんは、インド出身で
ほとんど無一文でアメリカに渡ったのちに
成功して財を収め、現在はインド国内の起業家や
大学等の支援活動を積極的に行っています。
現在では、3000~5000人の参加者を集めるTiECONですが、
自分と同じ苦労はこれから起業する起業家には
味あわせたくないと決意したレキさんを始め7人の
成功した起業家が立ち上がったことが契機でした。
数人の力が大きなマグマとなって噴き出す様子は、
感動的でさえありますね。
レキさんは中でも、TiEの象徴的な存在です。

TiECONの初日の夕方。今年1月に新たに支部に
加わった東京支部のお披露目、題して「ジャパンナイト」が
カンファレンスホールに隣接するホテルで催されました。
会場は、東京支部やTiEの他の支部のメンバーの他にも、
イベントの参加者に、私も含めてお誘いした
シリコンバレー在住の起業家やキャピタリスト、
弁護士など150人強が集まり、かなりの熱気です。
その中で、オープニング・スピーチに立ったのが
カンワル・レキさんでした。
驚いたことにレキさんがスピーチで取り上げたのは、
九州大学の一人の女子学生の話でした。
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■レキさんが日本で一番印象に残った瞬間

すでにお話しましたが、レキさんには、
1月末に福岡に来て頂きました。
国際セミナーの前日、九大の「起業家セミナー」の
ゲスト講師として来学いただき、
九大生を前にご講演いただきました。
セミナーの最中に、レキさんの意向を汲んで、
私は、参加した80名強の学生たちに
「起業家はヒーローだと思うか?それともアンチヒーローだと思うか?」
という問いを投げかけ挙手を求めました。
その結果、ヒーローだと思うかの問には、
パラパラと10人弱の学生が手を挙げました。
続いて「それでは、起業家はアンチヒーローなのか?」と尋ねたました。

学生たちの反応はどちらつかずの
中途半端な印象でしたが、
その中で、セミナーの企画を手伝ってもらっていた
1人の女子学生が勇気を振り絞って手を挙げました。
それを見たレキさんが、
突然、彼女に質問を投げかけます。
「どうして君は起業家をヒーローと思わないんだ?」。
「単に起業してもイノベーションを興したり
社会を変革していなければヒーローと認められません」。
そこから、レキさんも参加した学生も、
一気にテンションが上がり議論が白熱しました。
レキさんが、ジャパンナイトのスピーチで、
それを取り上げたのです。
彼女は起業家をアンチヒーローと言ったが、
大勢いる学生の中で唯一、彼女だけが私に率直に意見を述べた。
彼女こそ、真の起業家精神を示してくれた。
彼女のような(起業家精神を持った)若者がいるのであれば、
今後の日本、日本支部の活躍は期待できる」。
レキさんはそうスピーチを締めくくりました。

スピーチ終了後、レキさんが私の側に近寄って来ました。
「福岡は非常に楽しかったよ。
今まで、何度か日本に行ったが東京以外は
もっぱら観光のような状態で、学生や地域の人たちと
あれだけ議論できたことはなかった。
本当に楽しかった」と語りかけてくれました。
レキさんは福岡に好印象を持っていただいたようです。
これも彼女(女子学生)のおかげでしょうか?
是非、再びレキさんには福岡に来て頂き、
それを恒例にしたいと考えております。


■TiECONの中でのジャパン・クール

ジャパンナイトということで東京支部の人間は
渡航前にいろいろ考え、白地の日本手ぬぐいに
藍で富士山の姿とTIE Tokyoの文字を染め上げ、
来場者に配り、ねじり鉢巻をしてもらいました。
ですので、レキさんの頭にもそれが巻かれています。
写真はありませんが、私も当然、鉢巻き姿です。
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写真の眼鏡の方は、平強さんです。
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日本企業のシリコンバレー駐在中、
いくつものインド人起業家の事業立ち上げを支援され
いくつも巨額のキャピタルゲインをもたらし、
その後、独立したエンジェル投資家として
起業家たちを立ち上げ続け、カリフォルニア湾を望む
小高い敷地に邸宅を構えられています。
平さんは何人ものインド人起業家を助け、
彼らが成功する礎を築きました。
現在、TiEシリコンバレー支部の大切な
チャーターメンバーであり、インド人ネットワークの重鎮です。
TiEのネットワークの中心に日本人がいるなんて
ちょっと不思議ですね。その平さんもねじり鉢巻きです。
その他にも、インドのデリー、ムンバイ、
アメリカの東海岸やヨーロッパ、アジア各国からの
成功した起業家を中心に来訪者が集っていましたが、
全員が鉢巻き姿。シリコンバレーで
その夜のその会場だけは、まるで日本でしたね。


■TiECONの良さ

初めてのTiECON参加でしたので、
日本の同じようなイベントと比較して印象をお伝えします。
日本でこの類のイベントであれば
セミナーやワークショップに聴衆として参加して、
単に檀上の成功した起業家の成功譚に聞き入るか、
上のパネルディスカッションに耳を傾け、
内容がよければ満足する。
そのような傾向が強いと思いますし、
何かの展示があったとしても全然セレクションされていなくて
ただ闇雲に数だけ揃える式が多いような印象を持ちます。
これに対し、TiECONでは確かに起業家の講演と展示は
同様にありますがそれが主たる目的ではありません。
いろいろな機会、いろいろな場所で即座に
「お前は何をやってるんだ?」と名刺出して、
ビジネストークを始めるのです。
「僕は、シンガポールの人材あっせん会社で
エンジニアのヘッドハンティングしているんだ。
だから良い技術者がいれば、
日本からでも紹介してほしいんだけど」。
この調子の話が、そこかしこで行われています。
写真では2枚ほどお示ししますが、
メイン会場の前は、いつでも黒山の人だかり。

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カンファレンスセンターの入口でも、
受け付けが済んだとたんに
すぐにネットワーキング。
ものすごく、刺激されます。

カンファレンス初日の午前は、講演者の話を聞くために、
メイン会場の前方に座りましたが、午後からは
その状況が飲み込めましたので、
会場の後ろの丸テーブルに陣取りました。

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こうすれば、すぐに隣の人と名刺交換して、
「あなたは、何(どんなビジネスを)やってるの?」
と話しかけることができます。
その日だけでもシンガポール、ボストン、サンフランシスコ、
韓国、中国と様々な国籍を持ち、様々な土地から
集まった方々と話をしました。
とてもフランクで自由な情報交換が許容されています。
TiECONの最大の魅力はこのような人間を
3000人も集めることでしょう。
今回だけは、僕の名刺が大学の名刺であることを後悔しました。
名刺交換した際に少なからず
相手の顔に浮かぶ失望の色が見て取れたからです。

来年は是非とも、学生たちを誘おうと思っています。
勿論、修学旅行ではないので現地集合・現地解散で、
そうすれな、参加者からものすごい刺激と
起業家精神を分けてもらえそうです。

分野: 五十嵐伸吾准教授 |スピーカー:

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