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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 英国のパブ(異文化コミュニケーション/鈴木 右文)

英国のパブ(異文化コミュニケーション/鈴木 右文)

09/06/15

以前、イギリスの文化の1つとして、
食文化を扱いました。
その時、パブの食事で、
フィッシュアンドチップスの話をしましたが、
今回はパブというテーマでお話したいと思います。
日本で、よくパブと言って想像するものとは、かなり違います。
イギリスでのパブは、どういうものかについて、
ご紹介したいと思います。


■パブの営業時間

日本の居酒屋では、飲み物だけを飲み
店を出るということは、普通できない
システムになっています。
しかし、イギリスのパブでは、
飲み物をひっかけるだけという店が多く、
食事は時間が限られているか、
全く出さないという店も多いです。
営業時間は、昔は法律がありまして、
午前11時から夜の11時までと決まっていました。
最近は、7、8年位前に、法律が改正されて
時間の制約がなくなりましたが、
その当時のままで営業時間を
ずらしていないところも多いです。
イギリスのパブには、日本よりも酔っ払いが
早い時間に出る環境があります。
早い内に酔っ払って、さっさと家へ帰ることができ、
健全な酔っ払い方だなと思います。
パブでは、午前11時から、もうお酒を出していて、
仕事をしている人でも、ちょっとひっかけている人もいれば、
学生や先生でもちょっと一杯ということもあります。
大学の中で、アルコールを出しているところもあります。
さすがに大学では、昼からは
ちょっと問題がありますので夜だけですが。

食べ物を出すような場合では、例えば田舎町には、
大きなレストランはなく、1つや2つ、パブがあり、
事実上、そこしか食べるところはない
というような集落もたくさんあります。
お昼にはそこが開いてないと困るので、
店は11時から開いていて、お昼と夕方には
食事を出すというところも、田舎では多いです。
そして、都会では、飲み物だけというところも多いのです。


■飲み物の種類

飲み物の種類は、何でもあります。
コーヒーや紅茶を出すところも多く、
子供の飲み物があるところもあり、
もちろん、ビールやスコッチ、
サイダーと呼ばれるりんご酒など、
色々なものを置いています。
日本で想像するパブと同じです。
ただ、主流はビールになります。
ビールの銘柄、種類の豊富さは、お店によって異なります。
最近、増えている大手が経営している店は、
既製品で似たような銘柄を出す店が多いのですが、
ちょっと田舎の方や、志のある店主がいるところでは、
ローカルブルワリーを好んで置いている店もあり、
選んで入ると楽しいという状況になっています。

イギリスでは、地ビールがブームということはないですが、
観光客が行かないようなその住宅街の中に、
とんでもないところに、ローカルブルワリーのものを
たくさん置いているところが存在します。
知る人ぞ知るというようなところがあるのです。
ものすごく美味しいといえるかどうかは分かりませんが、
珍しいものを置いている店もあり、
そういうところを見付ければ良かったなと思うことがあります。

日本で、ブリティッシュ風のパブでは、
ギネスと大きく書いてあります。
ギネスが有名だから、看板として出しているのでしょうが、
最近は、英国風パブと言われているところでも、
かなりの品揃えをしているところがあり、いいなと思います。
福岡にもあります。
ちなみに、イギリスでも、ギネスは必ず置いてあり、
置いていないパブはもぐりと考えてよいと思います。


■パブでの料理

食べ物は、その集落でそこしか食べるところがない
というようなことが多いので、家庭料理が多いです。
フィッシュアンドチップスを中心として、
ローストビーフやパスタなど、
一般の家庭で食べるものが多いです。
家庭料理は、じゃがいもを蒸かしたジャックポテトなど、
本当にシンプルなものです。
野菜サラダが出てくるだけとか、日本でもよくありますが、
生野菜を何か調味料付けて食べるとか、
ほんとに簡単なものが多い。
あるいは、フランス料理で想像するような
豪華なものではない田舎料理というのが多いですね。


■パブの会計システム

レストランとは基本的に違うという格付で、
例えばチップなどもいりませんし、
気軽に食べられるようなシステムになっています。
飲み物も食べ物も、カウンターに行って注文して、
その場で受け取り、お金を払い、
好きなところへ座って食べます。
日本で、ボーイさんが注文を聞きに来る
というようなシステムとは全く違います。
パブは、チップを払わずに気軽に入ることができるお店なのです。

利用する側の都合ですが、面白いシステムがあり、
例えば、3人連れで行くと、最初の1杯目は、
誰か1人が払って、2回目に飲む時は、2人目が払って、
3回目飲む時には、3人目が払う
というようなシステムがあります。
これは、割り勘のシステムで、
非常に気軽な頭を使わない方法です。
ただ、10人で行くと10回飲まなきゃいけない
という困ったことになるので、大変です。
大人数では、このシステムを使うことは、難しいですが、
日本でもブリティッシュパブに行くと、
そういう会計のシステムをとることもあり、
「1杯目は私が出します。」という感じです。
必ずではありませんが、
このようなラウンドシステムをすることがあります。


■パブは大人の集いの場所

昼間の食事の時間など、観光客などは入れることが多く、
子供も入ることができます。
夜は、原則子供は入ることができないところが多く、
場所によって、何時までに入ればいいよ、
ということを掲げてあるところもあります。
しかし、原則、子供は、夜は行かない方がいいというのが常識で、
パブは大人の集いの場所という位置づけです。

私は、のべ100軒や200軒、イギリスのパブに行っています。
向こうの冷やさないで飲むビールが、最近は恋しいです。
向こうのビールは、普通は冷やしません。
ラガーは冷やしますが、伝統的なビールは冷やしません。
ヨーロッパでは、伝統的なビールは冷やしませんが、
これは、イギリスの気候が寒いからということも
関係しているのだと思います。

分野: 鈴木右文准教授 |スピーカー:

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