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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 韓国の学校の第二外国語は最近日本語がダントツ人気(国際企業戦略論/永池 克明)

韓国の学校の第二外国語は最近日本語がダントツ人気(国際企業戦略論/永池 克明)

09/06/08


■韓国の第二外国語
今回は、韓国の学校で教えられている外国語のお話です。
日本で、第二外国語というと、英語の次の言語ですから、フランス語、
ドイツ語、中国語というのが相場で、それに次いで韓国語も多くなってきています。
一方、韓国の場合は、意外や意外、実は日本語が第二外国語でトップだ、
という最近の調査結果が出ています。

今年の4月7日にソウル市教育庁が明らかにした、ソウル地域の高校の、
第二外国語調査結果が発表されました。
それによると、ソウル地域の高校の90%が日本語を第二外国語として、
教えていることが明らかになりました。
歴史的なこともありますし、反日感情などを考えると意外ですが大変嬉しいことです。
この結果をもう少し細かく見てみましょう。
ソウル市内の高校は、308校あります。その内の90%にあたる278校が、
日本語を第二外国語の選択科目として開設しています。
その日本語に次いで、中国語は全体の60%で、189校が開設しています。
しかし278校対189校ですから、かなりの差がありますね。
韓国は、中国とずっと仲良くしてきたので、やはり中国語の方が多いのかな、
と思っていましたが、意外でした。

ある時期は、日本と同じように、韓国でもフランス語やドイツ語などが、
第二外国語の典型で人気がありました。
しかし今は、フランス語を教えている高校はソウルの308校の内52校で、
ドイツ語は47校でした。
このようにかなり時代が変わってきたようで、日本語と最近進展著しい中国語が、
急速にウエイトを高めているということなのだろうと思います。


■韓国の外国語教育と反日感情
それでは大学ではどうか。
クォン・ネイフンさんという韓国人学者の調査ですが、韓国の大学での、
学生の選択した外国語を見てみると、上から順番に英語、日本語、中国語、
ドイツ語、フランス語、ロシア語です。
その選択比率は50%が英語です。
これは予想される結果です。
その次に25%が日本語、そして11%が中国語です。
しかし最近は、日本語が20%で中国語が15%と、3位の中国語が、
2位の日本語に肉薄しているようです。
いずれにしても、第二外国語という意味では日本語が依然として最も多いのです。

アジアの中でも、やはり韓国は反日のイメージが強い国です。
日韓のワールドカップの頃は、まだ反日の話題がよく出ましたからね。
しかし今の若い人たちは、全然そのような感情はないようですね。
ちょっとした政治的なもめごとが起こると、すぐに反日的な感情が高まる、
という国ではあるとは思いますが。
いずれにしても、高校や大学では、日本語人気がありますが、
ここまでになるには、韓国社会で相当な紆余曲折があったことも事実です。

1945年の独立以降、韓国社会での日本語教育の歴史を見てみると、
45年以降の16年間、当然日本語教育は、公に何も行われませんでした。
公に行われることはなかったのですが、60年代に入り、
また特に1996年辺りを境に、日本語理解を目的とした授業が、
高校や大学で開講され始めました。
そして、2001年になると、日本のアニメやテレビゲームの人気も高まって、
中学でも、第二外国語として、日本語教育が始まりました。
ところが、その頃に歴史教科書問題や靖国問題などが出てきました。
ちょうど小泉総理になった頃ですが、一気に反日気運が高まったのです。
しかし、それもまた下火になり、2006年以降は再びアニメやテレビドラマが流行し、
韓国の冬のソナタが日本で流行する韓流ブームが起こるなど、
日本が韓国に近づくということもありまして、コミュニケーションがかなり広がりました。
そのため日本語に興味を持つ高校生が非常に増えてきました。
韓国には外国語高校という学校がありますが、外国語専門に学ぶ高校の中でも、
日本語科を第一志望に選ぶ学生が増えてきました。
現在の韓国では、小中高、大学、大学院と、あらゆる学校で、
日本語教育を行っていますが、学校だけでなく、例えば、
日本政府の支援による日本語教育機関、あるいは民間の外国語学校、
あるいは官公庁、企業の研修センター、さらには新聞やデパートの文化センター、
公民館と、幅広い場所で日本語教育が展開されています。
テレビ放送などでも、現在は6つほどの日本語教育番組が放送されています。
そのため民間や、普通の社会人でも、日本語を勉強する人が増えている、
ということが分かります。
韓国の大学生が福岡の企業に就職したということもありますし、
最近の韓国の若い人たちは、日本に対しての悪い感情が、
少なくなってきたのかなと思います。


■日本語を学ぶ
日本語を学ぼうという理由の1つは、非常に実利的な面で、
日本語を勉強すると就職に有利ということがあります。
韓国に進出する日本企業に対してなど、実利的な面で有利だ、
ということもありますし、他の外国語に比べると、文法などが似ているので、
学びやすいというようなこともあるのでしょう。
李明博(イ・ミョンバク)大統領も、ビジネスマン時代は日本によく来て、
日本語も話すことができるそうです。
韓国のビジネスマンたちも、サムスンの方々など、日本語を話せる方々が、
沢山おられます。
それとはまた違った意味で、今の若い人が、未来志向で、
日本に対して興味を持って、そして、日本の文化や歴史を真摯に学んでいく、
という気運が増えていることは、我々としては大変嬉しいことです。

特にアジアのゲートウェイを目指す福岡、九州という舞台でも、
そのような気運が高まって、未来志向で、若い人たちが、
明るい日韓関係を築き、経済だけでなく文化など広い部分にまで、
交流が広がっていくことを大いに期待しています。

分野: 永池克明教授 |スピーカー:

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