QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

過去の記事詳細

QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 中国ビジネスでの宴会のルールとマナー(中国経済と産業/国吉 澄夫)

中国ビジネスでの宴会のルールとマナー(中国経済と産業/国吉 澄夫)

09/05/13


■中国における宴会
現在、私はアジア総合政策センターに在籍しておりますので、
中国やアジアとビジネス行っていく上での様々な相談を受けるとことがあります。
今回は特に、ビジネスにおける宴会のルールとマナーというお話を、
普段のかたい話ではなく、やわらかい話でさせていただきます。

中国ビジネスと宴会ですが、宴会と言えども、少し底が深いものがあります。
ビジネスの現場では、ビジネスの相手方との宴会は、つきものです。
むしろ、ビジネスの延長としてということもありますし、あるいは、
より良い人脈を構築するという意味もあります。
一般的に、中国では新朋友(シンポンヨウ)、熟朋友(ジュクポンヨウ)、
老朋友(ラオポンヨウ)という言い方があり、お酒の席を3回以上重ねないと、
お互いに気心が知れ合った、いわゆる老朋友にはなれないと言われています。

中国ビジネスの宴会の場のルールやマナーについて、
その基本を知っておくということは、大事だと思いますので、
今回はそれについてお話させていただきます。


■宴会のルールとマナー
中国というと、食事の席では円卓に座ることが多いですが、宴会も基本は円卓です。
我々が中国で、宴席を設けたり、あるいは、宴会に招待された時に、
気を付けなければならないのは、宴会の席の作り方、座り方です。
円卓ですから、入口から一番遠いところが主人席となります。
つまり、宴会の招待側の一番偉い人が座る場所です。
それから、主人側の右側が主賓席、それから、左側がナンバー2の席となります。
逆に、招待する側のナンバー2は、さっき申しました主人側の対面、
つまり反対側に座ります。
その右側が、客側のナンバー3、左側が客側のナンバー4という順番なのです。
言葉で説明しても漠然としか伝わらないかも知れませんが、中国の宴席では、
自分が座った位置で、「今日は自分が何番目に扱われているのかな」、
ということが分かるのです。
嫌に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは序列というのがありますので、
それに従います。
もし間違っていたら、「お前間違っているぞ」と言われてしまいます。
また、主人になった人、主賓になった人は、それぞれ双方を代表して、
宴席を盛り上げる責任があるわけですから大変です。
酒も人一倍飲まないといけません。
部下たちが飲んで盛り上げるのではなく、主賓が飲まないと駄目です。
わざわざ飲む人を用意するということもまれにありますが、これが一般的です。

それから、座席表です。
これは事務方が宴会の前に、予め双方で席順を確認しておきます。
私も若い頃は、この作業をさせられまして、随分と怒られ悩まされたものです。
さらには、言葉の問題もありますので、その中には、きちんと通訳できる人を、
上手く配置しておかなければなりません。

いよいよ、飲むという時には、日本のように挨拶があります。
しかし、日本とは違い、一般的には、乾杯に入る前に、まず主人が主賓に対して、
料理を取ってあげます。
それから、招待側の人が、それぞれ自分の右側の人に料理を取ってあげて、
少しお腹に入れてから、やおら主人が立ち上がって挨拶を行います。
日本では、まず挨拶ありきで、目の前に美味しい料理があっても、
それを眺めながら、長い話を聞きますよね。
中国では、まず、どうぞお食べ下さいと始まって、それから主人が立ちあがって、
挨拶して、乾杯という流れになっています。
その後、一服した後に、今度は招待された側、主賓が挨拶に立って、
「ご主人の杯を借りて」乾杯、となります。
このようにして、宴席が順調にスタートとするという流れになるのです。
合理的だなと感じます。

招待する側の心得としては、宴席が盛り上がるために、
最初はどんどん飲まなければなりません。
自分が二杯飲んで、お客に一杯飲ませる位のペースがいいですね。
それが段々と乗ってきますと、今度は、相手が二杯飲んでいる内に、
自分が一杯飲むと、これ位のペースとなります。
実は私も、このようにするのだと上司から教わりました。

回を重ねるごとに、宴会は盛り上がってきます。
しかし、大事なことは、宴会はビジネスの延長線上にありますので、
絶対に度が過ぎた飲み方をして、酩酊したり、酔っ払って、
相手に不愉快な思いをさせるということがあってはいけないということです。

お酒の酒類は、通常、茅台酒(マオタイシュ)、これを白酒(パイチュウ)、
とも言いますが、これと紹興酒やビールの、3種類を並べます。
時には4種類という時もあります。
通常は、ビールか紹興酒を飲みながら宴会を進めるのですが、
乾杯の時には、55度位の白酒を飲みます。
これを、一気に飲むのです。
逆に、白酒というお酒は、一人でちびちびと飲んではいけません。
これは、マナーとして良くないと言われております。
白酒を注がれたら、一気に飲まければならないのです。


■宴会での会話と目的
ビジネスの飲み会ですから、飲んでいる席での商談は勿論避けられません。
しかし、出来るならば、業務上の狭い話だけではなくて、
テーブルにいる全員が興味を持つような、出身地の話であったり、
文化や芸術の話など、視野の広い話をすることが好まれます。
それから、興に乗ってくれば奥さんや家族の話にもなるでしょう。
いずれにしろ、大事なことは、お酒を飲みながら、ゆっくりと歓談して、
お互いの信頼関係を高めていくことです。
これがビジネスの飲み方ですので、日本風の無礼講という形式は、
あまり好まれません。
例えば、目上の人に対して、冗談でも言葉遣いが悪くなる、
ということは、酒の席だからといって許されません。

今回申し上げたような宴会の基本ルールとマナーを、
頭に入れておくのとおかないのとでは、相手からの評価というのは、
大分変わってくるでしょう。

分野: 国吉澄夫教授 |スピーカー:

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ