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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 福岡空港について②(国際経営・国際ロジスティックス/星野 裕志)

福岡空港について②(国際経営・国際ロジスティックス/星野 裕志)

09/05/12

■福岡空港の検討方法

前回は、現在の福岡空港の
さまざまな問題点について、説明をしました。
福岡空港のあり方を検討する動きは、
約20年間から始まっていたようですが、
2003年の国と県と市による共同の
調査プロジェクトの発足から本格化しました。
その後の検討のプロセスで興味深かったのは、
住民参画によるパブリック・インボルブメント=PI
という手法がとられたことです。
専門家が検討を重ねてデータが得られた時点で、
その情報を公開して、住民の意見を広く集めながら
施策の方向性に反映させるという考え方です。
福岡空港でも見られた方は多いのではないか
と思いますが、ターミナルの常設展示や
福岡周辺での説明会などが、何度も開催されました。


■パブリック・インボルブメント

そのパブリック・インボルブメントですが、
2005年に最初のPIが、ステップ1として
開始されて以来、昨年からのステップ4まで、
4つの段階で展開されました。
ステップ1では、福岡空港の現状と課題の
分析に対して、1,426名から3,000件を
超える意見が寄せられました。
ステップ2では、地域のおける空港の役割と
将来像が提示され、空港を新設する、拡張する、
近隣の空港(北九州空港や佐賀空港)と連携する
という3つの可能性が示されました。
ステップ3では、他空港との連携が難しいことから、
現空港を増設する方法が3案と新空港の候補地として
2箇所が提示され、この考え方に対して
8,000件近い意見が集まりました。
情報も行き渡り、それぞれが何らかの考えに
基づいて判断が出来る段階まで来て、
より多くの意見が集まったのだと思います。
そして最終段階が、昨年からのステップ4で、
今までの検討を受けて、増設と新設の費用面も
明らかにしながら絞込みの段階に入りました。
例えば、平行滑走路を作った時の費用などが
提示され、新設するよりも増設する方が
安くなるというデータもでました。
これらのステップを通じて、費用、工期、能力強化の
すべてのファクターが明確にされたわけではありませんし、
新空港建設に関わる環境への影響も
十分提示されてはいないものの、この段階で
ある程度の判断材料は整ったことになります。


■現空港の活用案の提示

今回の麻生福岡県知事と吉田福岡市長の
現空港の活用案の提示は、
そのような4つのステップの検討プロセスと
現在の経済情勢を勘案して判断されたのだと思います。
それが正しい判断であったのかどうかは、わかりません。
福岡空港は北部九州の主要空港なのか、
今後、道州制の中で九州の中心空港と
位置づけられるのかどうかも未定ですし、
北九州空港や佐賀空港との関係は
どのようにするべきなのかも、
これから検討されることになります。
つまり今後の環境の変化について、
ある程度は推測できても、
余りにも多くの変動要因が考えられるからです。


■福岡空港のポジショニング

現在、決まっている増設案は、
2,800メートルの滑走路の横に平行して、
2,500メートルの滑走路を作るということです。
これで、発着枠が倍にはなりませんが、
運航にかなり余裕が出てくることになります。
「都心部にあって利便性の高い空港」が、
これからも福岡空港のポジショニングとして、
見出されたということです。
このようなひとつの方向性が出されたことで、
これからは福岡空港をまちづくり、国際交流、
観光、ビジネスなどの分野で
どのように活用していくのかを、
福岡や九州の成長のビジョンと共に
考えていく必要があります。

分野: 星野裕志教授 |スピーカー:

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