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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 東アジアビジネス連携と人材育成(中国経済と産業/国吉 澄夫)

東アジアビジネス連携と人材育成(中国経済と産業/国吉 澄夫)

09/04/02

■東アジア「国際ビジネス・シンポジウム」
今回は2月の末に開催した、国際ビジネス・シンポジウムについてお話します。
福岡において、東アジアのビジネス連携と
人材育成、地域連携の人材をどう育成するかというテーマで、
中国、韓国、台湾からも講師を呼び、
総勢、大体120名位で、シンポジウムを開催致しました。
主催は2つの組織の合同で、
1つは、私の属する九州大学アジア総合政策センターであり、
「アジア塾」と言う名前で、毎年2回位シンポジウムを行っています。
もう一つはICABE(アイケイブ)「九州・中国ビジネス研究会」という組織です。
ICABEは、この放送を聞かれている方には
大変関係が深いQBSが中心になって進めている
「アジアビジネス教育国際コンソーシアム」というのがありますが、
これを略してICABEといいます。
その提唱者はこの番組にも登場されています、
久留米大学の永池先生で、前の九大ビジネススクールの教授です。
その一貫として、「中国ビジネス」にフォーカスをして、
中国ビジネス研究会を、2007年2月からスタートしました。
今回で25回目になりますが、座長は永池先生であり、
私自身も発起人、そして運営委員です。

■モノのサプライチェーンから、価値観の共有へ
今回のシンポジウムのテーマは、
中国の台頭によって、ここ数年、東アジアに大きな「モノ」の
サプライチェーンが出来上がってきましたが、
こうしたサプライチェーンに対応して、
各企業風土、あるいは共有価値観を作り上げて行こうというものです。
また、人材のネットワークを構築が重要で、
モノがつながっているだけでは、
本当にアジアがつながったとは言えません。
会議の中身ですが、実は私が主催者の挨拶を行い、
永池先生、そして大連大学の宋教授が基調報告をしました。
その後、パネルディスカッションに入り、
我々研究会のメンバーであります(株)アジアソリューションの
中山社長が司会を行いました。中山社長は
非常に絶妙な司会で、参加者に発言を振り、
参加者を巻き込んでいきました。そして、
パネリストそれぞれの方が素晴らしい発言をし、
議論は非常によく盛り上がりました。

例えば、中国社会科学院、これは中国最大のシンクタンクですが、
の張先生が言ったことは、中国には国際型人材が非常に不足している、
アジアで企業と連携していく中で、
国際人材育成の基金創出が必要ではないか、と強調していました。
また、韓国のビジネススクールであります、
永進(えいしん)専門大学の銭(ジェン)教授は、
「注文式教育」という、画期的な方式を行っており、
三星(サムスン)とかLGといった韓国の大手企業と、
専門の技術者の育成の契約をすることです。
そして、育成した後その会社に就職させていくという方式です。
平たく言えば、学生を丸ごとその会社、
三星(サムスン)やLGに送り込んでいくための
教育をしていくということです。
つまり、企業から注文された教育を行い、
そして企業に戻すということを注文式教育と呼んでいます。
この大学のレベルが最近高まっており、
最近の競争率は10倍位になっており、
皆さんの関心が非常に高かったです。

それから、台湾の貿易センターの福岡事務所の林所長からは、
アジア中華圏での台湾企業の紹介と共に、
人材を支えているいくつかのやり方を発表していただきました。
例えば、最近できた台湾貿易センター国際企業人材育成センター
についての詳細や、台湾の中の工業技術研究院、
これは各企業ではなく政府の傘下にある高等技術者育成の学校が、
集中的に技術者を育成するということでした。
この辺も、日本とやり方とは少し違い、興味深いところでした。

それから、福岡県の国際経済観光課の合野企画監も、
2002年以降、県が留学生のための就職支援を進めており、
国際ビジネス人材会議という形で、
様々な就職支援をしているという紹介がありました。
さらに、飯塚のベンチャー企業で、
ハウインターナショナル社の正田社長からは、
地方都市では、地方の住民との関係を非常に重視しながら、
そこにアジアの人材を入れて、
地方から発展していくことが大事だとお話され、
皆さんの関心を大変呼びました。

最後にQBSの村藤先生も登場され、
QBSが行ってきた中国や東南アジアの大学との学生交流の成果報告が行われました。
極めて多士済々(たしさいさい)な方が登場して、
議論を深め、最後に永池先生が再登場して、
「今の厳しい経済状況の中で、人材に対する投資は非常に重要であり、
しかも、バラバラではなく、出来るだけまとまっていくような
仕組みを考えていこう、アジア人材教育の場を共同で作ろう」
とまとめました。

■ヒトの交流とネットワーク
今回、このシンポジウムに、様々な方が集まりました。
講師陣、事務局の人間、会場参加者です。こういう人たちが、シンポジウムの間で意見交流してきたわけですが、最初は初対面でしたが、
話をしている内に、日本、中国、韓国、
皆それぞれの底辺に、共通の人脈を持っているような話がありました。
最初は、赤の他人で話をしていましたが、
お互いに徐々に連帯意識が生まれてくるんです。
大連大学の宋協毅(そうきょうき)教授は、
大連大学の学生に日本の文化を体感する教育プログラムを、
どんどん推進されていますが、宋教授からは、
こうした交流こそがまさに人のネットワークであり、
シンポジウムを開催する意義がここにある、述べたのが大変印象に残っています。

分野: 国吉澄夫教授 |スピーカー:

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