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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > ワークショップについて(ベンチャー企業/五十嵐 伸吾)

ワークショップについて(ベンチャー企業/五十嵐 伸吾)

09/01/26

■Win-Winメーリングリスト誕生について

私は、九大に赴任する前に、ベンチャーを
お手伝いするという仕事を12年間行っていました。
その間、全国のベンチャーを支援する人たちの
ネットワークを築きました。
2000年の時に、ミレニアム、おめでとうといった
メールを出したところ、大体のベンチャー関係者が
それに名前が載っているものですから、
それに返信するような形で、
ミレニアムおめでとうのメールが飛び交いました。
そうすると、返信ですので、その度に180人位の
アドレスが行ったり来たりして、本文が読めない。
どうにかしてくれ、という話をいただいたので、
思い切って、メーリングリストにまとめ
ワンアドレスにしてしまいました。

最初のこのメーリングリストの名前は、恥ずかしいですが、
『五十嵐さんと愉快な仲間達』みたいなものでした。
さすがに、そのままでは格好が悪いので、
Win-Win(ウィンウィン)メーリングリストという名前にしました。
ベンチャーの世界で良く言われる、Win-Winという
お互い助け合ってお互いが成功するという精神が好きなので、
Win-Winメーリングリストと名づけました。
ベンチャー企業の交流の場、情報交換の広場として、
活用されています。


■Win-Winワークショップ勉強会

Win-Winメーリングリストは、
2000年から開始しまして、
ベンチャー企業の方以外でも、
例えば政策を作る人、経済産業省の人も、
このコミュニティに参加しています。
福岡市や福岡県、北海道、岐阜県などで
ベンチャーを支援している方々も参加しています。
それから成功されたベンチャーの社長さんも
参加されています。
昨年12月に勉強会を開催したのですが、
2つの会社を東証一部企業に成長させた
イー・アクセス、イー・モバイルの千本倖生さんも
駆けつけてくれました。
千本さんは、講演者という立場ではなく、
聞きに行きたいから聞きに行くよ、ということで、
聴衆の一人として来ていただきました。
同じような調子で、ベンチャー支援が好きな、
経済同友会の元代表幹事で、
現在日本IBM最高顧問の北城さんも、
同じ調子で、聴衆としてご参加いただき
壇の下からご意見をいただく、フランクな勉強会です。

ご存知の通り、最近日本では
二つのことが並行に起こっています。
2000年頃から、大学発ベンチャー斡旋者、
経済産業省、文部科学省が中心となり、
技術を持ったベンチャーを作ることを
頑張って行ってきました。
ところが、平行して、アメリカを発端とする
金融危機が起こり、株式上場、何それ、
みたいな状況になってきました。
そこで、どのようにしたら、技術をもったベンチャー
(ハイテクベンチャー、ハイテクスタートアップ)が、
お金を調達できるのだろうかを、
参加者で考えたいと思いました。
まずは現状の認識をして、
何が出来ていて、何が出来ていないか
ということを確認しましょう、というような企画で、
今回の勉強会を開催しました。


■シリコンバレーの投資環境(2008年12月時点)

まずは、日本ばかりがスタンダードではない
と思いましたので、シリコンバレーでご活躍されている
日本人のベンチャーキャピタリストの大沢さんに
話をしていただきました。
大沢さんは三菱商事の時に、ベンチャー支援を
していて、たまたま付き合った人間が
イラン系の起業家だったそうです。
そのイラン系起業家が3つぐらいの
ベンチャーを立ち上げて、その会社の
立ち上げを大沢さんが手伝ったことで、
起業家は三菱商事ではなく、大沢さんを気に入り、
ベンチャーキャピタルを始めるから一緒にやらないか、
と誘われ、移っていったそうです。
そのような背景を持ち、イラン系のネットワークに
強みを持っている大沢さんに、
現在のシリコンバレーはどうなのか、
シリコンバレーから見ると日本はどういう景色が見えますか、
について最初にお話をいただきました。

アメリカの大手のベンチャーキャピタルの中に、
セコイヤ・キャピタルという会社があります。
その会社が、今回のクラッシュは、
いつものクラッシュではなく、
歴史上初めてのクラッシュだと言っているそうです。
セコイヤといえば、
本当に大きなベンチャーキャピタルですので、
この会社が投資することで、
大きくなっている会社は山ほどあり、
200とか300とか今でも投資していると思います。
そのセコイヤが、投資先の社長を集め、
「これからの君たちは、これをやらなきゃいけないんだ」
ということを、強烈にアピールしたという話を
大沢さんがしてくれました。
どのような話だったのかと言いますと、
まず1年間は、景気は回復しないので、
今持っているお金でどうにか1年間生き延びてください、
もう追加の投資は受け入れられませんという厳しい話です。
もう1つは、段階的にコストセーブはダメだということです。
今すぐ出来ることを、一気にすべてやりなさい
というアドバイスでした。
そうしないと、会社は潰れます、というような
厳しい話が、今のシリコンバレーの中では、
当たり前の話だというような話から入ったわけです。

パネリストには、日本のハイテク系の
NECや三菱電機を飛び出し起業した方、
早稲田大学と慶應大学の技術で
バイオベンチャーを作った社長に、
壇上に立っていただきました。
いつもでしたら、シリコンバレーに比べて、
日本のベンチャーキャピタルはけしからん、
というような話になるのですが、
大沢さんから、シリコンバレーでも状況は苦しいぞ
という現状を見せられてしまい、
思いっきり右の頬を殴られたような状態で
今回の勉強会はスタートしました。

セコイヤ・キャピタルの話は、
恐らくクローズドな話で、門外不出の
パワーポイントだったそうですが、
今は、皆が皆、ウェブ上にアップしてしまっています。
セコイヤ・キャピタルのCEOパーティーやミーティング、
というふうに検索すると、見られるそうです。
それ位、2、3日で、シリコンバレー中に、
そのような資料が流れてしまったわけです。


■実のある人しか起業できない時代

大沢さんは、シリコンバレーでも
状況は厳しいと脅かしていましたが、
実は、アメリカのベンチャーキャピタルの
投資額は、変わっていません
とも言っていました。
全体の金額は変わっていないそうです。
そこで、私が、
「この不景気の中、ベンチャーキャピタルも
自ら厳しいことをしている。そのような時期に、
起業するアメリカの起業家はどうなのか?」、
とあえて質問したところ、大沢さんの話は奮っていて、
「こんな時だから、実のある人しか起業しないから、
むしろ変な馬の骨がいなくなっていいよ」という
言葉を頂きました。
アメリカでは、お金を出す方も、
それをもらってベンチャーを行う方も、
不況下でも前向きなのです。
チャンスだというふうに、
大沢さんは言っていました。

今後、Win-Winの会では、3ヶ月タームで
勉強会を開いていこうと思っていますので、
勉強会のたびに、折に触れて
お伝えしていきたいと思います。


■質問の募集

ベンチャー企業ご専門の
五十嵐 伸吾先生の放送では、
皆さんからの質問も受け付けております。
自らベンチャーを立ち上げる、起業、または、
既存の会社、大きくても小さくてもいいですが、
その中で新規事業を立ち上げたいといったようなアイデア、
企画、それからお悩み等ありましたら、
お気軽にお寄せください。
gate@crossfm.co.jp 

また別な機会に先生にお答えしていただきます。

分野: 五十嵐伸吾准教授 |スピーカー:

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