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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > アントレプレナーシップの連携サポート(国際経営、国際ロジスティクス/星野裕志)

アントレプレナーシップの連携サポート(国際経営、国際ロジスティクス/星野裕志)

08/12/24

■MITの起業家養成

11月の文化の日前後の大学祭の時期を利用して、
ボストン近郊にあるマサチューセッツ工科大学=MITを訪問しました。
出張の目的は、MITのビジネス・スクールである
スローン・スクール・オブ・マネジメントで、
起業家を支援するアントレプレナー・センターを見学し、
そのプログラムについてのヒアリングをすることでした。
今後、九州大学のビジネス・スクールでも、
起業家養成に力を入れていきたいと考え、
ヒアリングに行きました。

MITでは約20年前に、1人の教員が
起業家の養成のためのプログラムを開設し、
現在では約25名の教員により30の講座が
設置されています。
アントレプレナーシップへの関心も高く、
ビジネス・スクールに在籍する多くの学生が、
このプログラムを受講しているということです。
色々な新しい、独創的なアイデアを持ち
起業したいという人を、様々な角度から
サポートできる仕組みが、
MITでは出来上がっています。
そのような仕組みを、九州大学の方でも
取り入れていきたいという思いがありました。


■「MIT 100K」

起業をサポートするさまざまな講座以外にも、
毎年ベンチャーと社会企業家を目指す学生による
「MIT 100K」というコンテストが5月に開催されています。
100Kとは10万ドルのことですが、起業プランを作り、
ベンチャーと社会起業家を志向する
それぞれの優勝者が、各5万ドルの
賞金を得られるコンテストです。
最終的に5万ドルを手に入れて事業化の資金に
することだけが目標ではなく、それぞれの分野の
専門家のさまざまな角度からによって、
アドバイスや評価を受けていくことによって、
更に良いプログラムに高めていくプロセスを
経ることができることが、このコンテストの魅力です。
これらのプログラムからは、
既に多くの企業が誕生しており、資産総額が
3,500億円を超える企業もあるそうです。

このプログラムの説明を聞きながら感じたことですが、
起業家=アントレプレナーの養成には、
もちろん意欲ある人材と起業に向けた
独創的なアイデアがあることが不可欠ですが、
それと同等に起業をサポートする仕組みが
重要であるということです。
MITのアントレプレナー・センターでは、
ビジネス・プラン自体の内容の充実もそうですが、
マ-ケティングやファイナンスやファンド・レイジンングの
視点からのアドバイスや実際に出資者を集めることなど、
様々なネットワークを使った連携ということが重視されています。


■モノづくり連携大賞受賞

ところでQBSに関する最新のうれしいニュースですが、
つい先日日刊工業新聞が主催する産官学の
優れた取り組みを表彰する第3回のモノづくり連携大賞に、
ビジネス・スクールの修了生の井上聡志さんが取締役を務める
「無線LANのメッシュアクセスポイント」が選ばれました。
全体で94件の中からの大賞でした。
これは九州大学情報科学研究院の古川先生が
開発したランチ・ボックス大の機器を設置することにより、
無線LANの通信エリアを拡大するという仕組みです。
今までのような、大掛かりなシステムを必要とせず、
小さな箱を設置することで、無線LANの環境を
作ることができるという素晴らしいアイデアです。
現在このプロジェクトは、「PicoCELA」という名称で、
この夏に九大発のベンチャーとして、会社が設立されて、
事業化が進められています。


■連携の大切さ

このアイデアの素晴らしさももちろんですが、
今回のモノづくり連携大賞を受賞した最大の理由は、
この技術が九州大学の知的財産本部、QBSの修了生、
福岡地区のベンチャー支援ネットワークなどの
様々な連携の結晶であることです。
これらの様々なネットワークの中心には、
QBSの修了生の坂本さんがいます。
彼は九州大学の知的財産本部の起業支援グループの
リーダーであり、QBSの修了生の会の会長であり、
綾水会という地元のベンチャー支援ネットワークの
中心的な役割を担われています。

良いアイデアを持っていても、実際に事業化までには
クリアすべき様々な段階があります。
そのようなときに、法律・ファイナンス・知的所有権、
税務などの専門的な知識を提供する人材、
事業として経営管理を行うマネジメント人材、
そしてそのような人と人をつなぐ連携サポートの
コーディネーターの存在なくして、
起業にまでたどりつくのは容易ではないといえます。
コラボレーションとかネットワークの必要性
ということが言われますが、
まさに連携を推進する役割の大切さを感じます。

分野: 星野裕志教授 |スピーカー:

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