QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

過去の記事詳細

QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 中国電子100強(トップ100)の発表(中国経済と産業/国吉澄夫)

中国電子100強(トップ100)の発表(中国経済と産業/国吉澄夫)

08/12/29

■総合トップに移動体通信の華為

11月11日に第22回目となる
「中国電子百強」ランキングというデータが
政府の関連部門から発表されました。
これは、つまり2007年の業績を基にした、
中国エレクトロニクス企業のトップ100ということです。

それによると、中国のエレクトロニクスの企業の
総合第1位は移動体通信に強い華為(HUAWEI:ホアウエイ)、
2位は家電の海爾(ハイアール)、
3位がパソコンの連想(レノボ)という順位です。
レノボは、IBMのパソコン部門を買収したことで有名です。
また、売上高単独でのトップは、連想(レノボ)、
ついで、ハイアール、華為です。
利益と研究開発投資のトップは何れも華為で、
総合ランキングでもレノボ、ハイアールを抑えて
トップというものです。

この電子百強ランキングは
実は19868年から中国電子工業部(当時)の
機関紙「中国電子報」という新聞に、毎年5~6月に、
前年度売り上げをベースに1位から100位までが
発表されてきたもので、20年以上続いています。
当時は、統計数字やランキングデータの少ない時期で、
中国の企業動向を伺うための貴重なデータでした。


■企業の栄枯盛衰を映す鏡

ちなみに、第一回の1986年では
トップグループは上海テレビ一廠、南京無線電廠、
国営天津テレビ廠、北京テレビ廠等、
いずれもテレビメーカーが首位についていました。
それが、10年後の1996年では、
テレビメーカーの中でも長虹、TCL、康佳(コンカ)
という新興勢力がトップに躍り出、さらにその後は
パソコンのレノボ、白物家電のハイアールが躍進するなど、
中国の電子・電気産業の栄枯盛衰を映す鏡のような統計データです。

今回、第22回のランキングで大きな特徴が2つあります。
ひとつは、発表が大幅に後ろにずれ込んで、
5月から11月になったこと、
もうひとつは、これまでの「売上高ランキング」から
「総合ランキング」と切り替わったことです。
発表時期がずれたのは様々な原因が推測されます。
実は、このランキング、元々は各企業の自己申告での
届出データの寄せ集めでしかなかったのです。
そのため、企業集団の売り上げを内部消去なしで、
単純集計したり、赤字になったときには届出しなかったり、
とデータの信頼性に疑問を持たせるケースが
過去散見されたものです。
しかし、一昨年から、
データの信憑性を高める改善が行われ、
赤字企業も公表され、今回はさらに、
「企業の真の強さ」を見るため、
売り上げ+利益+創新度つまりR&D等イノベーション度、
という、「総合ランキング」としたことは、
大きな進歩と思われます。
この3つの項目の比率は6:2:2といわれています。
こうした見直しの作業がオリンピックを挟んで行われ、
結果として遅くなったものと推測されます。

中国がここまで精細に発表するようになったのは、
世界から注目されていることを意識してのことだと思います。
例えば、フォーチュン500という、世界的に有名な
ランキングに入りたいと、中国の企業は思っています。
先ほど述べたレノボは、
今年のフォーチュン500の発表の中で、
中国のエレクトロニクスのメーカーとして、
499位に初めて入ることができました。


■国際特許申請世界第4位の華為

尚、トップになったこの華為という会社、
このコーナーでも以前紹介したことがありますが、
広東省のシンセン市に本拠地を置くベンチャー企業で、
1980年代後半に少数の若者が独自に起業し、
中国の携帯電話ブームとともに急成長した民営の技術者集団です。
トップ評価された中には、
特許申請件数が中国国内ナンバーワンで、
2007年の特許協力条約に基づく国際特許申請件数は
1365件と世界第4位という実績評価も含まれています。
ちなみに世界のトップはパナソニック、
2位はフィリップス、3位はシーメンスと続きます。
天下のトヨタも華為の下位で、6位です。
このランキングの変遷を毎年見ていると、
中国企業の発展や盛衰が良くわかり、
また年々実力を高めている姿も見て取れ、
大変興味深いものがあります。
また、中国企業と協力関係を作るとき、
どこが伸び盛りの会社か、マークする時など、
このようなランキングもよく見ておかなければいけないと思います。

分野: 国吉澄夫教授 |スピーカー:

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ