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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 和製英語について <異文化コミュニケーション/鈴木>

和製英語について <異文化コミュニケーション/鈴木>

08/11/12

今回のテーマは和製英語とその周辺の話題です。

 ■日本人と和製英語
和製英語を、私たちは英語と認識せずに
日本語と思って使っていることがほとんどです。
本来の英語の意味とは違うということを認識して使わないと
危ない場面がありますが、和製英語それ自体が
悪いということではありません。
英語を日本語の中に取り入れて使っている、
という一つの文化と考えることができます。
しかし、和製英語を実際に使ってみると、
全く通用しなかったということもあります。
このような経験をした人も多いだろうと思いますし、
学生が英会話の練習で話している内容を聞いていると、
間違った場面で使っているということがよくあります。
こうしたことは、日本の中に英語が入ってきて、
それを僕らが消化して使っているという
一つの形態ということを意味しています。
海外に出かけますと、Tシャツの上に漢字が、
でかでかと書いてあるのを見かけますが、
日本人からすると、漢字の組み合わせが
全く意味をなさないということがあります。
奇妙なことですが、私達の使っている
和製英語を聞いた、あるいは見た英語圏の人も
「何だ、これは?」と思っているかもしれません。
しかし、そのことと、実際それを使ってその国の中で、
ひとつの表現として成り立っている
ということとは別のことです。
誤解を避けるためにも、和製英語も
一つの文化として認めなければいけない存在
だということを、まず断っておきます

■和製英語の作り方
では、実際に例を挙げていきますと、
いくつかに分類することができます。
まず、一部だけとったものです。
日本人は縮めるのが好きなのですが、
例をあげると「infrastructure(インフラストラクチャー)」
を略して「インフラ」、という具合です。
これを、学生が例えば「インフラ」と
途中で切ってしまったまま英語の中で
使っているというような例もあります。
また、よくあるのが、「バイク」です。
日本語でバイクというと、いわゆるオートバイで、
ゼロハンみたいなのを指すことが多いのですが、
英語では、バイク(bike)と言えば「自転車」のことを指します。
また「モーター=エンジン」が付いているので
「motorbike(モーターバイク)」
というのが正確なところです。
海外で「レンタサイクル」を借りようとして
「バイク」と間違えると大変なことになってしまいます。
こうしたものの古典的な例と言われるのが「ミシン」です。
皆さんご存知だと思われますが、
「ミシン」の語源は「sewing-machine(ソーイングマシン)」
の中の「machine(マシン)」の部分です。
最初に「sewing-machine(ソーイングマシン)」
を聞いた人が「machine(マシン)」が
肝心の意味なのだろうと
勘違いしたことに由来すると思われます。
もう一つ例を挙げましょう。
「あの人はコンプレックスの塊」などといった形で
使われる「コンプレックス」です。
しかし、「コンプレックス」というのは、
非常に一般的な用語で、
修飾語がかかって本来の意味を成します。
例えば、我々が「コンプレックス」と言っている意味は
inferiority complexつまり
「劣等感に関するコンプレックス」というふうに
表現する方が正しいのです。
「コンプレックス」だけでは、
「複雑だ」という意味になってしまいます。
その他に、頭の部分だけ取るというのも、
日本人の縮めて言う場合の特徴です。
例えば、「エアコン」も元々は
「air conditioner(エアーコンディショナー)」です。
ですから、海外で「エアコン」と言っても通じないわけです。
(日本語式の発音の)「エアーコンディショナー」は
分かる人が結構いるかもしれません。
あと「ツアコン」も本当は「tour conductor(ツアーコンダクター)
でして、これも同じ作り方です。
あとは、「sexual harassment(セクシャルハラスメント)」
「academic harassment(アカデミックハラスメント)」
を「セクハラ」「アカハラ」と言ったりしますが、
これも格好の例です。日本で長く暮らしている外国人だと
知っていると思われますが、大多数の外国人は
わからないと思われます。
学生さんに意外な例と思われているもので、
「ハイティーン」と「ローティーン」という言い方があります。
この言い方は日本文化の中の言い方でして、
本当は「late teen(レイト ティーン)」
「early teen(アーリー ティーン)」ということの方が多いです。
このように、和製英語だと気が付かずに使っているケース
というのが多いというのが恐ろしいです。

■日常生活の中の和製英語

その他に、本当は英語以外から来ているのですが、
実は英語ではないかと思ってしまい、
外国人に向けてついつい言ってしまう例があります。
例えば、「シュークリーム」ですが、
これは多分、英語をしゃべる人だと思ってしゃべっているのに、
シュークリームと言ってしまうのではないかと思われます。
しかし、「シュークリーム」はフランス語の
「シューアラクレーム(chou a la crème)」に由来しており、
英語では「cream puff(クリーム パフ)」と言います。
そういう例は沢山あり、例えば、「stapler(ステイプラー)」が
正しいのに「ホッチキス」と言ってしまったりします。
あるいは指揮者が持つ「タクト」、これも英語風に聞こえますが、
実際はドイツ語で、英語では「baton(バトン)」と言います。
他にも、ビジネス的な戦略として、
間違っていることが分かっていて造語したというケースも
いくつかあるように見受けられます。
例えば、「バイキング料理」です。
この意味は「何をどこからでもいくつでも取ってもいいよ」
ということですが、英語であえて言うならば
「smorgasbord(スモーガスボード)」という単語が
該当します。しかし、「バイキング」では絶対通用しません。
これは調べてみると、どこのお店かは分かりませんが、
初めてこういうタイプの料理を出そうとした
日本の料理店が付けた名前のようです。
もともとは北欧の方で、
そういう風に食べ物を食べる習慣があったそうです。
もう1つ例を挙げますと、「ジェットコースター」です。
英語では「roller coaster(ローラー コースター)」と言います。
「ローラーコースター」と「ジェットコースター」、
スリルがあるように聞こえるのはどちらかといいますと、
「ジェットコースター」だと思われます。
多分その語感で、誰かがそういうふうにしたのでないか
と思われます。
他に身近なもので例を挙げるならば、
野球の表現は和製英語だらけです。
よくメジャーリーグの放送の音声を聞いていると、
「あれ、こんなふうに言うのか」と
思うようなことが多いと思います。
例えば、「フォアボール」は「walk(ウォーク)」
と言うのが正しいとか、「ナイター」は「night game(ナイトゲーム)」、
「クイックモーション」が「fast motion(ファースト モーション)」など、
そういう例は沢山あります。
身近なものでは「コンセント」があります。
英語では「outlet(アウトレット)」
「electric outlet(エレクトリック アウトレット)」と言いますが、
「コンセント」と言っても全然通用しません。
ホテルでも使うかもしれない言葉ですので、
いつ誰がこの名前を付けたのか、教えて欲しいと思います。
車に使う用語では「フロントガラス」は
「window shield(ウィンドウ シールド)」と言いますし
「バックミラー」も本当は
「rearview mirror(リア ビュー ミラー)」です。
「ゲームセンター」も本当は
「amusement arcade(アミューズメント アーケード)」
ですし、こうした例は沢山あります。
皆さんも、様々なところで調べてみて、
和製英語が海外で使えるか使えないかということを、
考えてみるのも面白いと思われます。

分野: 鈴木右文准教授 |スピーカー:

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