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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > MBAへの投資と回収(国際経営・国際ロジスティクス/星野裕志)

MBAへの投資と回収(国際経営・国際ロジスティクス/星野裕志)

08/10/01

今日は、来年の入学者募集の時期にあたって、
ビジネス・スクールについて、アメリカとの事情の
違いも交えながら、ご紹介したいと思います。


■アメリカのビジネス・スクール

ビジネス・スクールへの進学が
日本よりもはるかに一般的な
アメリカでは、ビジネスウイーク、フォーブス、
ウォールストリート・ジャーナルなど
さまざまなビジネス誌で、定期的に
MBAプログラムの比較や独自の評価基準で
ランク付けがされています。

アメリカのU.S. World & News Reportによる
毎年の調査もそのひとつですが、同誌の
2008年版のアメリカのビジネス・スクールの
ランキングによると、第1位にランクされた
ハーバード・ビジネス・スクールの授業料は、
年間で41,900ドルでした。
つまり入学からMBA取得までの2年分では、
8万4千ドル=約900万円前後が必要になります。


■ビジネス・スクールの学費
  
ビジネス・スクールの学費は
他の分野と比べて高めですが、
その中でもハーバード大学が
突出しているわけではありません。
2008年度のトップ10校の顔ぶれを見ると、
州立のカリフォルニア大学バークレイ校以外の
9校が私立でした。
9校の平均の授業料はハーバード大学と
ほぼ同じ年間43,220ドルで、
カリフォルニア大学でも州内の居住者には
優遇措置があるものの州外からの
受験者については37,949ドルですから、
私立大学とそれほど変わらず高額です。

ちなみに国内に目を向けると、
慶應ビジネス・スクールでは
2年間の合計で約400万円、
一橋大学、神戸大学、九州大学など
国立大学のビジネス・スクールは、
ほぼ同じレベルで、入学金と学費を
合わせて135万円前後です。
アメリカと比較すると、
六分の一、七分の一の費用です。


■MBAへの投資と回収

社会人がフルタイムのMBAのプログラムに
入るためには、学費に加えてさらに2年間の
生活費やその他の費用が必要で、
仕事をやめて転居をすることを考えると、
その投資は大変な金額になります。
そのような中で企業からの派遣や奨学金を
獲得できる人は限られていますので、
入学前にできる限り貯蓄をして準備をし、
多くは卒業後の就職を期待して
学資ローンを借りることになります。
たとえば、
昨年のハーバード・ビジネス・スクールの
卒業生の初年度の年収の平均は、
約12万ドル=1,300万円で、
自分の専門性や商品価値を高めることによって、
2年間でMBAを取得すると共に、
投資を卒業後に回収することになります。

アメリカのビジネス・スクールでは、
どこでMBAを取得したかというブランドが
重視されるといわれます。
つまり産業界などからの信頼性が高く、
評価の高いプログラムを修了してMBAをとると、
それだけ良い条件で仕事がみつかる
ということになります。
アメリカではビジネス・スクールに
進学してMBAを取得することは、
まさにハイリスク・ハイリターンの投資
ということになるかもしれません。

さきほどご紹介した
ハーバード・ビジネス・スクールでは、
卒業生の約4割が投資銀行をはじめとする
金融機関、約2割がコンサルティングの分野に
例年職を得ています。
現在のアメリカのように、
金融機関の経営の不安定さが顕在化し
投資銀行が再編の渦中にあることを思うと、
MBAに投資して卒業後に回収するという
キャリア・プラン自体に、
修正を迫られることになるかもしれません。

次回は、日本のビジネス・スクールについて、
お話したいと思います。

分野: 星野裕志教授 |スピーカー:

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