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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 08年夏アメリカMBA授業風景④ (経営学/久原正治)

08年夏アメリカMBA授業風景④ (経営学/久原正治)

08/10/14

■日本とアメリカで意味が違うMBA
元々アメリカで始まったMBA教育ですが、
日本でも現在、大分浸透してきています。
今回は日本とアメリカのMBA教育の
大きな違いについてお話します。
前回申し上げたように、
アメリカのビジネス教育というのは、
非常に共通化されており、このMBA用語も
非常に分かりやすい考え方で統一されており、
それに基づいてテキストや様々な教材もできています。
先生達自身がそういうアメリカの大学院で
教え方まで教育されているということで、
どこの大学に行っても、同じようなことを
教えているということがあります。
日本とアメリカのそれぞれの特徴を
一言で表しますと、アメリカは、
その労働の流動性が非常に高いので、
流動するビジネス労働者が、同じような
共通のビジネスの知識を持っているということが
非常に重要になってきます。そういう前提で、先程の
共通化されたビジネス教育が行われており、
会社側もそういう外部にビジネス教育をやらせることで、
一定のレベルのビジネス知識を持った人が得られます。
これに対して、日本は非常に企業特殊的な
ビジネス知識が要求されており、
外で得た一般的な知識というのを、
会社側は、それがあるからといって
必ずしも評価してくれる訳ではありません。
これまでの日本の労働流動性が低く、
企業同士を移り歩くようなことは
少なかったということが、
やはり大きな理由の1つでありますし、
そういった状況で日本の企業は、
企業の中で独自にビジネス教育を
やってきたというのが非常に大きかったようです。

■アメリカで教える緊張感
アメリカのMBA教育では、そこで学んだものを
すぐに何らかの形で実務に活かせるという
前提がありますので、例えば金融のアナリストなんかは、
一番典型的ですが、ファイナンス専門では、
様々な企業の評価方法やファイナンスの
数理的な知識を得ることで、これは
ファイナンスのアナリストに
すぐに使えるような知識になっていくように
なっています。
ところが、日本では会社毎、例えば銀行毎に
会社を評価するやり方は違いますし、
アメリカで習ったような数式でいくら計算しも
何も分かりません。従って、
日本ではそういうものは役に立たないということが、
これまでありました。そのような意味で、
アメリカのMBAでは、学生達はより活かせるものを
求めてきており、仕事に活かせるかどうかで
判断します。基本的にはお金に換算すると、
1つの授業に3,000ドル払ったら、
そのリターンが最低3千数百ドルの値がなければ、
先生に文句を言ってきます。また、
役に立たない授業というのは評価が低くなり、
大学の中で一定以下の評価の授業というのは、
もう翌年からやらないという形になっています。
MBA教育は、非常に役立つ知識を伝達するような
考え方がそのベースにあるということは間違いないです。
役に立たないことを言ってしまうと
大変なことになりますので、先生達も必死で教えています。
ただ教育内容が非常に数量的な分析に偏っており、
授業でも計算ばかり行う傾向が1つあります。
それからもう1つは、いわゆる行動科学を使った
ファイナンスが流行になっています。
その中でも、膨大なデータをとって、
人間の行動というのが、例えばマーケットが
ある状況になった時、ある群衆行動をとるというような、
数量分析が中心です。

■今後のMBAに期待するもの
やはり日本人の学生も、アメリカにちょっと行って、
アメリカのビジネススクールを覗いてみると、
これは日本に帰って来て、日本の先生に対する要求も上がってきますし、
本人が非常にアメリカというものが理解できるし、
グローバル化の意味が分かると思われます。
従って、日本のビジネススクールに入ったら
半年ほど交換留学して、アメリカだけでなく、
ヨーロッパにも交換留学するというのは大事だと思います。
ちなみにQBSもアジアとの交換留学があります。
あとは、アジアからアメリカに行くという傾向もありますが、
アジアの人に是非日本にも来て欲しいです。
これが非常に問題だと思うんですけれども,
アメリカのビジネススクールで、
アジアからの留学生がどんどん増えている。
一方で、日本の大学院というのは、アジアというと、
中国人と少数の韓国人の学生だけで、
例えば、インド、ベトナム、ラオス、カンボジアのような、
アメリカでよく見る学生はあまり見かけません。
アメリカではタイ人がすごく増えていますが、
日本では残念ながら、その傾向がありません。
その理由は、日本の大学院が
日本語で教育している点にあると思われます。
日本自体には、ビジネスの経験で留学生が学ぶものは、
アメリカよりあるかもしれません。
しかしながら、日本の大学院というのは、
日本語で教えているので、わざわざ日本語を勉強して
日本に来ても、彼等の将来というのは、
英語でMBAを取った方が将来が開けるように思われます。
従って、日本のMBA教育も
英語で行うというのが、まず1つあります。
それから、コンテンツに関して、
日本のことを英語で彼等に説明していけば、
アメリカのビジネススクールの授業と
日本の経験とをミックスすれば、将来的に日本は
絶対アジアのビジネス教育センターに
なっていくのではないかと思われます。
QBSの今年の国内での評価は、
ナンバーワンをいただいておりますが、
今後様々な進化を遂げていきます。

分野: 久原正治教授 |スピーカー:

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