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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 福岡市のアジア戦略アドバイザー会議 (中国ビジネス/国吉澄夫)

福岡市のアジア戦略アドバイザー会議 (中国ビジネス/国吉澄夫)

08/09/01

■福岡市の成長戦略の重点はアジア
今回は、福岡市のアジア戦略アドバイザー会議についてお話します。
先日、1回目の会議が開催され、
アジアと中国の経済交流に詳しい方4人が、
吉田市長他市のトップの方に対して、
福岡市の成長戦略とアジアに関して
の提言を行いました。私も、光栄にも選ばれて、
「九州経済と中国」という視点からお話しさせていただきました。
冒頭、吉田市長より、
「福岡市は市の成長戦略にとって、
最も重要なのはアジア、という考えで、
この20年間市としては様々なことをやってきた。
しかし最近は、他の都市もアジアに目を向けて
様々な戦略をとってきており、
福岡市としてはもっと戦略を広げ、
ビジネス感覚を取り込んで次のステップに
進まなければいけない。
その為にも、アドバイザーの皆さんから
福岡の足りないところを率直に指摘して欲しい」
という趣旨の挨拶がありました。

■足りない九州からの対中直接投資
私は、「中国とのビジネス」という視点で、
①中国経済の変動と日本の産業、企業の在り方
②九州経済と対中貿易投資、この2点について話ました。
前者は一般論ですから省略しますが、
後者について私が申し上げたのは
九州経済と対中貿易投資についてです。

九州からの対中貿易投資は、
ここ10年間右肩上がりで成長しています。
しかし、中国への直接投資という視点から見ると、
中国がWTOに加盟する中で、
日本全体からの投資が急速に加速する一方で、
九州からの投資傾向は、90年代半ばに大きなピークを迎え、
アジア通貨危機の時期に大幅に落ち込み、
その後の回復が非常に緩やかであり、
全国の流れとかなり乖離している向きがあります。
一般に「九州経済は日本経済の1割を担っている」
という言い方がされますが、こと対中国投資に関しましては、
1割どころか、2、3%位しか占めていません。

その理由は、九州、特に福岡は「支店経済」である
という点にあるかもしれません。
これは全国規模で展開する企業の支社・支店・地域子会社が
集中することで、福岡には支店は沢山ありますが、
投資の意志決定をするのは基本的には本店、
あるいは本社が行います。
その辺が対中国投資の少なさの
一番大きな理由だと考えられます。
今後、地場企業の進出がもっと期待されるところです。

一方、アジアや中国から、九州、福岡に
人や投資を呼び込むためには、
こちら側からも「出ていく」施策が必要です。
現在福岡市の出先は上海にありますが、
さらに拡大する必要があるかもしれません。
1990年代に大連等の中国の都市が
一生懸命企業誘致をしてきた訳ですが、
そういう動きというのも一通り学習しておく必要がります。
また、対中投資情報に関しては
首都圏の経済組織には多くの実績があり、
情報が豊富ですので、
こうしたそしきとの連携も必要と思います。

■アジア交流の「交差点」としての福岡
その他アドバイザーの皆さんも貴重な意見を出され、
それから議論も百出した訳です。
例えば、九州を代表する産業である自動車産業と
半導体産業ですが、輸出では大きな役割を果たしており、
また中国との関係も大きいです。
今後は、それらに依存するだけでなく、
第三の産業として農業を戦略産業にすべきではとか、
留学生の就業機会を増やすためにも
地元企業によるインターシップを
より充実したらいいのではなど
様々な意見が出ました。
そうした中でも大事なことは、
アジアとの人交流・人材育成のような、
人の交流の「交差点」のような役割を果たすことが、
福岡市の成長と発展にとって
重要なポイントになるという意見は、
参加者の共通した認識だったようでした。
現在、福岡での交流という意味では
アジアマンスや韓国の釜山市等との交流も
随分長く行われてきました。
今後中国に対しては、富裕層の拡大によって
大幅な観光客増加が見込まれますので、
そうしたこれまでの実績を生かした
活性化へのプロモーション活動が期待されるところです。

分野: 国吉澄夫教授 |スピーカー:

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