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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 福田総理と改革の方向性(財務戦略/村藤)

福田総理と改革の方向性(財務戦略/村藤)

08/04/04

■福田総理の経歴
福田総理は早
稲田の政経を出てから、
丸善石油(現コスモ石油)に入社し、
53歳で衆議院に初当選しています。
現在71才で、政治家になって20年も経っていません。
ただ、父親が、ご存じの福田赳夫総理大臣で、
父親の秘書官や森・小泉内閣の
官房長官を経験しています。
安倍さんが突然辞任してしまったので、
次は麻生さんかと思われましたが、
自民党の中で福田氏が担がれ、
いつの間にか福田総理就任となりました。


官房長官でのイメージも良く、
福田総理就任時の2007年9月の
国民支持率は60%と高かったですね。
現在では30%位に落ちていますが、
就任当初は、安倍さんよりもいいのでは
というような感じがありました。


内閣のメンバーは、
安倍元総理が内閣を作ってすぐに
辞めてしまったこともあり、
緊急事態だからとほとんどそのまま
引き継いだ印象があります。
桝添さん、冬柴さん、渡辺喜美さん、
大田弘子さんなど、
特徴のある人々は皆留任になりました。


■これまでの取り組み
これまでに福田総理が
行ってきたことには、まず給油新法案があります。
給油新法案は、イラク問題ではなく
アフガン問題であるという話をしたと思います。
この法案をどうにか衆議院を通したので
インド洋に補給にいけるようになった
ということがありましたね。
これは、「衆参ねじれ問題」があるので、
一旦参議院を通した後に
参議院の否決を待って再議決をする
ということをせざるを得ませんでした。


それから、中国・韓国との関係は、
小泉さんのときに少々悪化しました。
福田総理になって、
「中国・韓国と争って良いことは何もない」
を持論として、関係は割と良くなってきました。
最近、中国ギョーザ問題から、
影が落ちてきていると
言えないわけでもないですが。


福田総理が、
日中関係に積極的なのは、
総理の父親が日中友好条約を
締結した人なのも影響があるかもしれませんね。


そしてもうひとつは、政界再編です。
衆参ねじれのために、
衆議院で決めても、
参議院で否決されてしまうと
何にもできないという現状があります。
なんとか政界再編をしたいという話を
小沢さんと始めて、小沢さんが
民主党に持ち帰ったところ
嫌だと言われてしまいました。
結局は何も進まなかったという事件でしたね。


最近では、道路特定財源、
これが大問題になっていますね。
民主党は暫定税率を廃止して、
暫定税率以外の道路特定財源は
一般財源化を提案しています。
福田総理は、
全部の一般財源化を検討しましょうと、
言い出したところです。
自民党としては、これまで
暫定税率部分は一般財源化を検討しましょうと
言っていました。これを福田総理は、
一歩進めて暫定税率分だけでなく、
全額、道路特定財源について
検討したいと言い出したわけです。


自民党と民主党との違いは、
道路特定財源の一般財源化を
はじめる時期です。これが大問題です。
この4月から実施する場合と、
この秋から検討して来年4月から実施する場合とでは、
開始時期が1年違います。
1年も違う話をのめるのかという話が
民主党としてもあるようですね。


■改革に対する福田総理の状況
改革の進み具合は、
小泉さんが一生懸命進めた後、
安倍総理になった途端、ちょっと鈍った印象ですね。
その後、福田総理になると、
本当に改革したいのかどうかも
よくわからなくなってきています。
もともとは、小泉さんの官房長官でしたから、
改革に反対というわけではないようです。
反対とは言っていないのですが、
昔のような調整型の政治家です。
自民党のいろいろな人達が
担いでくれる御神輿に乗っている状況なので、
抵抗勢力を含め、昔の人達が
いろいろ戻ってきてしまったという感じがしますね。


重要な問題としては、
独立行政法人改革の0解答、
公務員制度改革の停滞、
これは渡辺喜美が頑張っていますが、
全然進まなくなっていますね。
それから今の道路特定財源。
暫定税率の10年延長はやむなしと
いってしまいましたね。
それから抵抗勢力がいろいろな
ところで復活し、悪かったのは
小泉さんということになりつつあります。


■今後の方向性
昔、小泉さんの時代に、
竹中さんが経済財政諮問会議をうまく使って、
一生懸命に改革を進めていました。
最近は、与謝野馨や谷垣政調会長が
財政再建派と呼ばれ、
彼らが実権を握ってしまって、
改革が進まない状況です。


日銀総裁の件で、
ねじれ問題がどうにもならないことも
見えてきました。日本全体が
政府として大変な債務を抱えており、
少子高齢化や人口減少に
取り組まなくてはいけない時代です。
そんな中で、公務員改革、
独立行政法人改革、
官業を数百兆円単位で民間に移す、
あるいは有利子負債を数百兆円削減するなど、
やらなければいけないことが
なかなか進まないという状況です。


これは是非、福田総理自身が、
自分で意志決定をして
自分で構造改革を進めていくという
方向に変えて頂きたいと思います。

分野: 村藤功教授 |スピーカー:

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