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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > NPO法人九州大学こころとそだちの相談室 1周年(1) (臨床心理学・教育経営学/増田)

NPO法人九州大学こころとそだちの相談室 1周年(1) (臨床心理学・教育経営学/増田)

07/10/22

■臨床心理学と臨床心理士
まず、臨床心理学がどのような学問であるか
ということについて、簡潔に説明します。
現代社会では、様々な悩みを抱えている方が、
大勢いらっしゃいます。
例えば、対人関係上の悩みを抱えた人です。
それから、子どもさんに関する悩みでいえば、
学校へ通いたくないという不登校のお子さん、
そして発達障がいを抱えているお子さんなどです。
臨床心理学は、こうした方々に対する
援助のあり方を研究する学問です。
そして、実際に、学校や相談機関などでの
カウンセリングや調整を図るといった
実践的な活動も行います。


臨床心理学の専門家としての資格を持ち、
援助活動を行うのが臨床心理士です。
臨床心理士は、大学院で
臨床心理学を2年間学んだ後、
資格試験に合格することで認定されます。
主に、病院、学校スクールカウンセラー、
福祉領域では児童相談所などで
働いています。
仕事の内容としては、その人の性格や
必要とされる援助の方法について、
心理テストなどを用いて調べる
心理査定を行います。
そして、カウンセリングを通じて、
その人がよりよく生きていけるように
援助することが、臨床心理士の役割です。
現在、全国で約1万6千人の
臨床心理士が活躍していますが、
人数はまだまだ少ないというのが現状です。


もっと身近なところに臨床心理士がいて、
些細なことについても
相談しやすいシステムを
作っていく必要があると考えています。
日本では年間の自殺者数が
9年連続で3万人を超えており、
政府は自殺防止対策を推進していますが、
未だ効果的な対策を講ずることは
できていません。
この問題について、臨床心理士の中で
議論されていることを二つ述べておきます。
第1に、悩みを抱えている人々、一人一人が
気軽に相談できる体制が必要である
ということです。
第2に、自殺を個人の問題としてだけ捉えるのではなく、
社会や組織の問題として捉えるべきだということです。
つまり、学校であれば学校の組織風土、
企業であれば企業の組織風土に対し、
少しずつ改善を図っていく必要があるでしょう。
このように、自殺は組織の問題であるという視野から、
研究の実施と実際の介入活動を進めていくことが
求められていると思います。


それゆえ、臨床心理士そのものも、
各領域の様々なことについて
勉強しなければならないでしょう。
例えば、産業領域に入るのであれば、
企業のことを勉強したり、
スクールカウンセラーをするのであれば
学校のことを勉強する必要があります。
つまり、現場についての理解を深めた上で、
実際の援助を行っていくということです。
九州大学人間環境学府の
臨床心理学のコースでは、
現場についての理解を深めるために、
病院領域、学校領域、福祉領域において、
実習を行うことを義務づけています。


現在、臨床心理士を養成する
指定大学院と専門職大学院は、
全国に160校ほどあります。
臨床心理士の資格を取得するためには、
大学院の中での座学による勉強、
そして大学院内外での相談業務の経験を積むこと、
さらに大学院の外での実習などを2年間続け、
その後の資格試験に合格しなければなりません。


九州大学大学院人間環境学府には、
臨床心理士を養成するコースが2つあります。
一つは、研究者を養成するための
人間共生システム専攻臨床心理学指導・研究コースです。
もう一つは、高度な臨床実践力を持つ人材を養成するための
実践臨床心理学専攻です。
大学院の中には、総合臨床心理センターという
実習施設が設置されており、
不登校や発達障がいの子どもさんから、
うつ病などの大人の心の問題まで、
幅広く相談を受け付けています。


■NPO法人「九州大学こころとそだちの相談室」と一周年記念イベント
九州大学は、全国の中でも
臨床心理学のパイオニア的存在です。
臨床心理士の第1号も、
九州大学から輩出されています。
また、より地域社会に貢献できるような
柔軟な活動を行っていくため、
九州大学の臨床心理学の教員と卒業生を中心に、
NPO法人「九州大学こころとそだちの相談室」を
平成18年10月に西新プラザに開設しました。
地下鉄西新駅から徒歩10分ほどの距離に、
九州大学西新プラザがあり、その後方に
木造のレトロな雰囲気の建物があります。
そこに、カウンセリングルーム「こだち」を開設し、
相談に対応しています。
予約を受け付けた後、実際に相談に対応する
という形になっていますので、
何か心配なことがあれば、
まずはお電話をいただければ幸いです。
電話番号は092-832-1345、
電話受付の時間は
毎週月曜日から土曜日の朝10時から12時までです。


こうした西新プラザでの
NPO法人「九州大学こころとそだちの相談室」の
活動を、広く知っていただくために、
開設1周年記念イベントを開催します。
「人生物語の紡ぎ方」というテーマで、
精神分析が専門の
九州大学の北山修教授が講演をします。
日程は平成19年11月25日(日)、
午後2時からNPO法人の活動の振り返りと
今後の展望についてお話した後に、
1時間ほど北山先生の講演を予定しています。
イベントの申込み先は、
「〒814-0002 福岡市早良区西新2丁目16
九州大学西新プラザ内 産学交流棟
九州大学こころそだちの相談室 事務局」です。
応募締切は11月9日(金)必着です。
大勢の方にご来場いただき、
NPO法人の活動を理解してもらい、
北山先生の講演を聴いて
臨床心理学を理解してもらいたいと
思っています。
しかし、会場の定員が200名ですので、
残念ながら、応募者が多数の場合には
抽選とさせていただきます。
イベントに関するホームページも
開設しておりますので、そちらもご参照ください。


NPO法人 九州大学こころとそだちの相談室
http://www.geocities.jp/cocoro_sodachi/index.html

分野: 増田健太郎准教授 |スピーカー:

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