QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

過去の記事詳細

QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 映画でみる文学 (異文化コミュニケーション/鈴木)

映画でみる文学 (異文化コミュニケーション/鈴木)

07/05/28

今日は映画でみられる
外国文学を紹介したいと思います。
文学作品といいますと、
読むのにとても時間がかかりますし、
ちょっと敷居が高いなと
感じておられる方もいらっしゃると思います。
映画だと2時間あまりで済むのですが、
実際に活字で読むと
何週間もかかることもありますし、
原書で読むとなればなおさらです。


だから映画で見た方がいい
という話ではありませんが、
映画があることで、
文字だけではもしかしたら
読まなかったかもしれないような
作品まで見られるのです。
そのようにして文学が普及するのであれば、
これは悪いことではありません。


■「いつか晴れた日に」
ジェーン・オースティン(Jane Austen)という作家の
「いつか晴れた日に」、
原題では
”Sense and Sensibility”
という作品です。
これは貴族の中でも、
落ちぶれた貴族なのですが、
その生活を辿った文学作品です。


ジェーン・オースティンといえば、
イギリスの小説が
非常に力を付けた時代の作家で、
文学の世界では
非常に重要だと言われています。
こういった文学の香りの高い作品を
見てみるのもよろしいかと思います。


■「オリバー・ツイスト」
もう少し敷居の低い、
大衆文学に近い作品であれば、
チャールズ・ディケンズ(Charles Dickens)という作家がいます。
イギリスでは、
シェイクスピアに次いで
誰が有名かというと、
チャールズ・ディケンズだと
考える人が多いと言うくらいの
大作家です。


彼の作品の
「オリバー・ツイスト」("Oliver Twist”)、
これは何度も映画化されているのですが、
特に一番最近映画化された
2年前のものが
非常に出来がよいです。
私の家内も非常にショックを受けて、
これは素晴らしいといって
興奮していました。


ロンドンの中で
非常に貧しい底辺の生活をして、
時には盗みを働きながら
盗賊団に属して生活をしている
孤児オリバー・ツイストが、
最後には、
非常に気高い存在になっていく
という話です。


■「日の名残り」
3本目は「日の名残り」です。
原題では、
“Remains of the Day”
といいます。
原作は、カズオ・イシグロさんといって、
もともとは日系の作家です。
この方、しかし
英語はネイティブでして、
文体が非常に素晴らしいということで
イギリス人の間でも評判になっています。


この方の描いたもので、
アンソニー・ホプキンス(Anthony Hopkins)が
出ている作品です。
第2次世界大戦後の
貴族の没落の中で
執事頭になっている人の
悲哀を描いています。
非常に有名な作品ではありますが、
日系の方が書いているということもあって、
この放送をキッカケに
見ていただける方がいたら
幸せだなと思います。


■「オリバー・ツイスト」の魅力
以上の3作の中でも、
「オリバー・ツイスト」は
最近作で記憶にも新しいですし、
全国で長くロードショーもありましたので、
少し詳しく説明をすることにしましょう。


「オリバー・ツイスト」は、
先程も言いましたが、
田舎町から出てきた孤児が
ロンドンで生活に困り、
盗賊団に属して
盗みを働くようになる話です。
ところが、
生まれたときから
気高さを持った子供だったものですから、
周りの人達も
彼には一目置いていました。


そして、
最後には盗賊団を抜けて、
いわゆる養子に迎えてくれる
お金持ちの方がいて、
まともな生活に戻っていくのですが、
その彼が非常に慈愛の心をもって、
昔お世話になった
盗賊団の人たちをも気遣うという、
そういった気高さを強調している作品で、
私も見ていてホロリときたものです。


何度も映画化されている作品ですので、
見比べてみる楽しみもあるでしょう。
それぞれのバージョンで味付けが違います。
舞台でもそうですが、
今日の舞台と昨日の舞台は違います。
映画化されたものも、
今回の映画化と前回とでは
全然、味わいが違うものです。


■映画をキッカケに原作を読む
作品が気に入りますと
その作品に関係しているものを、
次々と追い求めてみたくなるものです。
映画をキッカケに
原作が読みたくなるというのは
その最たるものでしょう。


もちろん翻訳でもいいですし、
英語力の高い方は原書でもいいのですが、
そういったもので最近、
一番話題にのぼっているのは、
「ハリー・ポッター」("Harry Potter”)や
「ロード・オブ・ザ・リング」
("The Lord of the Rings”)のシリーズでしょう。
日本でもお母さんたちが、
英語の勉強のために、
子供にあえて原書を買って
読ませてみようと、
そういう現象まで起きています。


これらの作品についても、
原作と映画との違いが
それほどあるわけではないのですが、
いろいろと設定が違う所を
探し出すのも一つの楽しみですし、
原作のほうが映画よりも、
内容的に長くなっていますので、
映画で見た以上に楽しめます。


私の場合、原作と映画というのは、
もともと別のものだと考えていいと思っています。
しかし、原作を先に読んでしまうと、
原作を読まずに映画を見ていれば
いいと思えたような作品でも、
原作を読んでから映画を見ると
ガッカリするというようなことがあります。
その気持ちを味わいたくないので
私は映画を先に見る事にしています。
参考までに、
皆さんも映画を見て
原作を辿ってみてはいかがでしょうか。

分野: 鈴木右文准教授 |スピーカー:

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ