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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 中国における企業PR戦略の重要性について (中国ビジネス/永池)

中国における企業PR戦略の重要性について (中国ビジネス/永池)

06/11/22

■中国における日本企業のイメージ
今回は、中国における
企業PR戦略のあり方についてお話します。

中国の市場では現在、日本企業を始めとする、
欧米や世界中の国からの外資系企業が活躍しています。
その中で、企業イメージという面では、
日本企業は非常にアンバランスなイメージで
認知されているということが指摘されています。


中国では、消費者に対して様々な視点での
企業イメージに関するアンケート調査が行なわれていますが、
例えば企業の社会的なイメージや就職選択といった視点では、
圧倒的に欧米系の企業に人気が集中しています。
一方で、商品選択となると
日本企業が一位を獲得しています。
これらから、日本企業の製品には魅力があるけれども、
日本企業そのものには魅力がないと
中国の消費者は考えているということが分かります。


何故、このようになっているのかを考えますと、
日本企業は一般的に内向きで、
「自分の顔がみえる」PRをあまり積極的にやっておらず、
どちらかというと、製品戦略や製品そのもので
勝負してきた結果であるといえるでしょう。
また、同時にこの10年間で様々な企業不祥事があったことや、
昨年の反日運動なども
イメージの悪化の要因になっていたと考えられます。


■変わる日本企業のイメージ戦略
しかし、上記のような状況への懸念から、
最近では日系企業の中にも
積極的な企業広報活動や顔の見える企業PRを
積極的かつ戦略的に展開する企業が増加しており、
イメージの改善が図られているということも事実です。


例えば、中国共産党が発行する
「光明日報」という機関誌では、
2004年より外資系企業で
社会貢献度の高い20社を表彰する
「光明公益賞」という賞が設けられているのですが、
ソニーと東芝が3年連続で受賞しています。
また、松下も第2回目に受賞するなど、
反日デモなどで日中関係が悪化している中で
日本企業が受賞しています。
このことは各企業のPR戦略次第では
もっともっと企業イメージを
向上させることが可能であることを示しています。


■最近の中国における企業イメージの決定要因
現在、中国における企業イメージを決定付ける要因が、
2つの変化によって大きく変わってきています。


変化の一つ目は消費者の変化です。
最近の中国では、
消費者の力が非常に強くなってきており、
消費者が様々な苦情やクレームなどを、
はっきりと言うようになってきていること。
そして、もう一つの変化はメディアの多様化です。
昔であれば、メディアは全て
中国政府によって統制されており、
メディア機関というのは、
共産党や政府に付随する
一つの部門にすぎませんでした。
しかし2003年に規制が緩和されたことで、
独立採算化や民営化という流れが発生し、
それに伴いメディアの数が増加しました。
それと同時にインターネットが急激に普及しており、
現在のネット人口は1億2千万人ほどに
なっているといわれています。
このネットを通じて、様々な情報が人々の間に広がり、
ネットから評判が形成されるという現象も起きていることです。


このような環境の変化の中で、
日本企業もPRの重要性に気付き始めました。
例えば東芝の場合、中国の全体統括現地法人として
東芝中国社が設立されていますが、
そこでは1997年頃から企業のPRに関して
本格的な取り組みが行なわれています。
例えば、東芝中国社の総裁がメディアへのアピールや
直接記者会見を定期的に行なうといったことに加えて、
植林等の地域貢献や様々な寄付行為など
中国社会に貢献することを積極的に行なっています。
それに続いてホンダやトヨタといった企業も
地域密着、地域貢献ということを推進しており、
成功する企業も出てきています。


今後、日本企業が製品の優秀性のみではなく、
中国社会の良き企業市民としての魅力度を高め、
企業イメージを高めるには、
もっと「顔の見える」企業PRを積極的・戦略的に
かつ継続的に行っていくようにすべきです。

分野: 永池克明教授 |スピーカー:

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