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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 九大のCOEと大学改革を紹介する本 (産学連携/高田)

九大のCOEと大学改革を紹介する本 (産学連携/高田)

06/11/16

つい最近、日経BPという出版社から、
九州大学の大学改革を紹介する
「九州大学COE大学改革 真のユーザーに向けて」
という本が出版されました。
今回は九州大学のCOE大学改革についてお話ししていきたいと思います。


■ COEとは

COEとは”Center of Excellence”の略で、
世界的な研究開発拠点を指します。
文部科学省は2002年から
COE形成支援プログラムをスタートさせていますが、
このプログラムを、
「日本の大学を世界最高の研究拠点に育てる重要な事業」
と位置づけています。


プロジェクトに対して5年間に
およそ1,600億円もの資金拠出が行われています。
各大学とも、“COEプロジェクトをいくつ獲得したか?“
ということが大学の評価に大きな影響があるということで、
こぞって注力してきたという経緯があります。
九大はこれまで9つのプロジェクトを獲得しています。


また、21世紀COEよりも更に大型の
「戦略的研究拠点育成プログラム」、
通称“スーパーCOE”と呼ばれるプログラムが走っており、
九州大学では現在USI(ユーザーサイエンス機構)
という組織を立上げ、
ユーザーの視点から、技術と感性の融合を図る
「ユーザーサイエンス」という
研究・教育拠点の形成を目標に活動を展開しています。


■ 九州大学のCOEプロジェクト

「九州大学COE大学改革 真のユーザーに向けて」という本は、
日経BPのジャーナリストの丸山さんという方が、
約1年に渡って頻繁に九州大学を訪問しては
関係者に取材を重ね、出版されたものです。
この本では、九州大学が獲得したプロジェクトの中でも
特に4つのプロジェクトが取り上げられ、紹介されています。


先ほどのUSI(ユーザーサイエンス機構)に加え、
「分子情報科学プロジェクト」では、
いわゆる“ナノテク”の拠点として、
分子レベルで材料を制御して
革新的な高機能物質の開発を行っています。
また、「水素利用機械システムの統合技術」
という研究プロジェクトでは、
燃料電池などが多く普及した未来の“水素社会“には
どのような社会インフラが求められているのか
という観点で研究が進んでいますし、
「システム情報科学での社会基盤システム形成」
というプロジェクトでは、
未来の社会で情報科学が果たす役割として、
安全性・信頼性、省資源・省エネルギー化、セキュリティー、
さらには人間性の回復、といった視点から研究開発を行っています。


■ プロジェクトと大学改革

いずれのプロジェクトも、プロジェクトリーダーには
相当なリーダーシップが求められます。
年間数億円という規模で
予算を動かしていくようなプロジェクトですから、
かなり強いリーダーシップを発揮しないと、
プロジェクトはなかなかうまく回りません。


また、世界最高水準の研究拠点として
世界最先端の研究開発を進めていくということになると、
自前の人材だけではとても足りません。
これまで大学には、生え抜きの研究者が
助手、助教授、教授へ昇進していくという慣行が
少なからずありましたが、
現在では世界に目が向けられ、
世界レベルの優秀な人材の獲得に
乗り出すようになっています。
その為には、研究者が活き活きと働ける
魅力的な研究拠点を作る必要があるということで、
そういったことにも注意が払われるようになってきました。


既に、インターネットのアマゾンの書評欄には
読者から色々な意見が寄せられています。
その中に「大学改革って、具体的なイメージが沸かなかったが、
この本を読んで九大が如何に変わろうとしているかが分かった」
といった言葉が寄せられていました。
上記のように、プロジェクトへの取り組み自体が、
旧来の大学のあり方から大きく脱皮するための
大学改革につながっているのです。

分野: 高田仁准教授 |スピーカー:

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