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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 「東アジア版ハンザ同盟」構築で経済活性化を (アジア/永池)

「東アジア版ハンザ同盟」構築で経済活性化を (アジア/永池)

06/08/02

■国レベルではなく都市レベルでの連携
新聞に
「福岡・釜山フォーラム」の記事が載っていました。
海峡を挟んで,一番近い2つの都市が
いろいろな形,多様なテーマで
両地域の活性化,協力策を考えるということは,
地域発展に有意義だと思います。


私は前回の放送で
東南アジアを含めた東アジアの各都市
(上海、ソウル、シンガポール、バンコック、香港、クアラルンプール、台北等)で
共通の価値観が生まれている。
そういう中間階層が生まれていることをお話しました。
これからの時代は
「国と国」という堅い付き合いではなく,
「都市と都市」あるいは「地域と地域」の単位で
連携をする時代になってきたと考えています。

少し唐突かもしれませんが,
将来は「東アジア版のハンザ同盟」を
作っていくべきだと私は思います。
今日はそういう話をしていきたいと思います。


■12世紀に始まった都市同盟
ハンザ同盟というのは,
昔,学校の世界史で学んだ方もおられると思いますが、
北ドイツを中心とした商業圏拡張などの為に都市と都市が結んだ同盟です。
30年ほど前に私は
ドイツのキール大学世界経済研究所に留学したことがあります。
当時,各ドイツの都市,
ハンブルグ、リューベック,キールといった都市は,
「ハンザ同盟加盟都市ハンブルグ」といったように
「ハンザ同盟」という名前を未だに誇らしく冠しています。


ハンザ同盟とは,
12世紀から始まって15,6世紀くらいまで続いた都市同盟です。
これは北部欧州,もともとはリューベックというドイツ北部の都市を盟主にして,
13世紀からは海上交通の安全保障,
あるいは商圏拡張などを目的とした都市連合を結成したわけです。
最盛期には欧州大陸の北半分の殆どをカバーし,
ドイツだけでなく,ロシア,スウェーデン,フランス,
ベルギー,オランダ,ポーランドなど200近い都市が
加盟して繁栄しました。


■21世紀の都市同盟
これを今,21世紀に置き換えてみましょう。
今はグローバリゼーション,
IT化も進み,各地域が地理的にも
空間的にも非常に近い関係になっています。

東アジアでも,
技術や資本,人や情報などの
経営資源が企業活動を通して活発に行き来しており,
それも従来の国単位から
地域単位,あるいは都市単位へと変わりつつあります。

私は、こうした動きを背景にして,
東アジアで各国の都市同士が
都市同盟,東アジア都市同盟のようなものを作り,
都市と都市が,いろいろ形で
連携しあい相互に伸びていくことが
地域の活性化のために非常に重要だと思います。


■東アジアの都市同志の柔らかい関係構築で九州・福岡の活性化を
国同士となると,
政治的な要因や互いの面子などが絡まって,
往々にしてギクシャクした堅い関係になりがちです。

都市と都市であれば,
比較的柔軟にそれぞれが自分の得意技を
生かしながら身近にやっていけますね。
今後は,この柔らかい関係で
ネットワークを結んでいくことがますます大事になると思います。
例えば今,福岡を中心にして
働きかけている環渤海(かんぼっかい)経済都市連携というものがあります。
これは中国の大連や青島などを
含めた地域連携を目的にして始まっています。

しかし、現代は手こぎ船とか帆船の時代と違って,
飛行機などの移動手段や通信手段が革命的に発展しています。
ですから,もっと広い地域で連携をする必要があると思います。
そうした連携を通じて、
福岡や九州がそのネットワークの中で主導的な役割を担っていければ
地域経済・産業の活性化、国際化を大いに促進すると確信しています。
これが私の言う「東アジア版ハンザ同盟」です。

分野: 永池克明教授 |スピーカー:

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